小さなヒーロー ページ10
＿Side A
夏休みも終盤に差し掛かった今
意外と真面目に学業をこなしている人が多い
東卍メンバーはあまり遊んでくれない。
マイキーなら喜んで相手してくれるだろうけど
あの人ね…私に対して前科二犯だからさぁ…
『懐かしいなー…』
そんなこんなで最近色々思うところもあったし
夕日を見ながら1人でお散歩
少し遠くへ来てしまったけど
そこに見覚えがあった。
『……ランちゃん…だったっけ？』
私がまだ4歳の頃、一度だけ家出をしたことがある。
原因は、私をお姫様のように育てたかった母と
私に道場を継がせたかった父親の喧嘩。
超元ヤンの母親と剣術道場の師範である父親の
ガチの喧嘩なんて本当に悲惨なもので
寺ごと家が半壊になるのではないかと思うほどだった…
そんな2人に嫌気が差して、黙って家を出た。
その時に出会ったのが"ランちゃん"と名乗る
おそらく男の子…だと思う人物。
誰かに話したかったのか…よくわからないけど
家のことや両親のことなど洗いざらい吐いて
幼いなりのストレス発散をした。
ニコニコ笑いながら話しを聞いてくれたことが嬉しくて
一瞬で私は彼に懐いた…と思う。
これに関しては、元の私のちゃんとした記憶だけど
いかんせんまだ4歳の子供の記憶だから
多少なり曖昧なところはある。
『あれは…今頃超絶色男だろうな〜
無駄に完成されてたもん。子供なのに』
確かあの時、ランちゃんは私に
だったら俺と一緒にいればいいじゃーん！
とかなんとか言いながら手を差し出してきた。
いい人だって思っていても流石にその手を握ることを
躊躇って…お母さんに聞いてみる…なんて
結局は自分では何も決めれないお子ちゃまなんだと
痛感した瞬間だったなー…
私の発言に少しムスッとしたランちゃんは
強引に私の手を取ろうとした。
その時助けてくれたのが、私よりも小さくて
か弱い女の子だった。
震えながらランちゃんに歯向かう姿を
なんとなーく今でも覚えている。
不機嫌そうに帰っていくランちゃんの背を見ながら
その子を見ればしばらくの間震えていた。
名前は確か…
『ミツキちゃん…だったっけなー？』
苗字か名前かもわからないその子は
私にとってちっちゃなちっちゃなヒーローだった。
『まだこの辺にいるなら近くの学校とか
通ってたりすんのかな〜』
きっと超真面目ちゃんなんだろうなぁ…
小さなヒーロー
曲がらず真っ直ぐ生きてて欲しい。
＊
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茜雫(プロフ) - ひー(比古)さん» ありがとうございます！私も場地くん大好きです！！やっぱ生きてて欲しいっていう自分の欲に勝てませんでした（笑） (2021年12月11日 18時) (
レス) id: e54b147b7b (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - 血ハロ捏造OK！！むしろwelcome過ぎて嬉しい♥バジさん好きだし！ (2021年12月11日 14時) (レス) @page37 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
茜雫(プロフ) - 月猫*+☆さん» なんとなく私の中で蘭ちゃんは意外と愛重めなイメージなんですよねー（笑）いや…願望かもしれないw更新頑張ります！ありがとうございます🥰 (2021年12月10日 23時) (レス) id: e54b147b7b (このIDを非表示/違反報告)
月猫*+☆ - 蘭ちゃん許してあげて… みんなかわいいし夢主ちゃんがかっこよくて大好きです！更新頑張ってください！ (2021年12月10日 21時) (レス) id: e0c3854e29 (このIDを非表示/違反報告)
茜雫(プロフ) - きなこだいふくさん» ありがとうございます（笑）笑ってもらえたなら嬉しい！！本誌見て辛くなってたりしたのでギャグを余計に書きたくなりました…（笑） (2021年12月9日 18時) (レス) id: e54b147b7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜雫
| 作成日時：2021年12月8日 4時
