No.52 ページ8
「うわああああああああ!!!!」
絶叫しながら走る。否、逃げる。
豚?あれが?そんな莫迦な。
角生えてたよ!?骨食べてたよ!?
凄い勢いで追いかけて来てるよ!?
『大丈夫、豚と虎だったら虎の方が強いに決まってるじゃないですか。』
全然そんなこと無いです、Aさん!
全然豚の方が強そうです、Aさん!
そもそも本当にあれは豚なのか?
あれが豚なら人類はとっくの昔に食物連鎖の頂点から引き摺り降ろされて__
「プギィィィィィィィィ!!!!!!!」
「ひえぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
あああ…怖い、無理!!でもなんとかしないと…!此の儘逃げてるだけじゃ、きっと此方の体力が先に尽きてしまう。
あんなのに吹き飛ばされたら絶対大怪我じゃ済まない…!きっと、全身の骨という骨が粉々に__駄目だ、よそう。怖いことを考えるのは。
何か、何かないか?!この状況を打破できるような何か!
__そうだ。木。木に登ってしまうのはどうだろう。見たところ、角は生えていても翼は生えてなさそうだし…高い所に登ってしまえば追って来れないんじゃないか?
起死回生のアイデアにしては安直な気もするけれど…迷ってる時間は無さそうだ。
「異能力__月下獣!!」
両脚を虎化し、思い切り地面を蹴って跳躍した後、枝に飛び乗る。
バキッ
「わわわ!」
勢いよく飛び乗った僕を支えられるほどの強度はなかったらしい。今にも折れそうな音がした。慌てて上の枝に移る。…木には申し訳ないことしちゃったな。
あ、思わず異能力を使ってしまった。
太宰さんからあまり異能は使うなと云われたけど…
此ればかりは仕方がない、と思いたい。
それに誰も僕のことなんか見てなかっただろうし、大丈夫なんじゃないだろうか…?というかそうであって欲しい。
高い木の上からは周りがよく見渡せる。
矢張り皆、獰猛な豚から逃げるのに必死みたいだ。
あれ、あの子は確か__
ふと一人の少年に目が止まった。
Aさんと一緒にいて、先刻、僕も少しだけ話した銀髪の少年。
彼も他の受験生同様、豚から逃げている。
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マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。はい!ボードの方で仲良くしましょうね!宜しくお願い致します💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» よかったです!これからよろしくお願いします🌸 (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。平気です!ちゃん届いてますし、空欄ではないので大丈夫です!💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» 再度送って見ました!届いてますでしょうか? (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。おけです!ボードの返事お待ちしています。猫ノ栞さん!☺️ (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2018年12月30日 16時