No.62 ページ18
「じゃあさ、兄妹は?」
「なんでそんな深掘りするんだよ。」
「あ、ゴメン。オレはひとりっ子だから気になっちゃって。」
えへへ。と頬をかくゴン君。兄妹、か…
「…ったく。オレはいるよ。上も下も。全員男だけど。」
「へー。仲良いの?」
「別に。まぁ、2番目の兄貴はここに来る前、脇腹ぶっ刺して来たけど。」
「えぇ…」
「バイオレンスですねぇ。」
「母親は顔面、な。」
そう云ってニヤッといたずらっ子のように笑うキルアくん。その顔は年相応なのに、言ってる内容が過激です。
「Aは?」
「私は…えーと、」
「コイツはあれだろ、白髪のアイツ。」
「あー!白い虎の!ゴメン、あまりにも似てないものだから…」
「あはは。」
まぁ、即席で作った設定ですから。当然ですね。
「あの人だけ?」
「いえ、妹もいましたよ。」
「いましたって?」
「おい、ゴン!」
あ、いけない。話すつもりなんて無かったのに。つい反射的に答えてしまいました。この二人と話していると、ついつい話し過ぎちゃいますね…気をつけなくちゃ。
「え?…あ。ゴメン!オレまた…」
キルアくんに窘められて、何かを察したように慌てて謝るゴン君。
「いえ、いいんですよ。」
「でも…A、すごく悲しそうな顔してる。」
「え?」
おかしいな。表情に出したつもりなんて無かったのに。ゴン君は、人の表情を読み取る能力が優れているのでしょうか。それとも、自分が思っている以上に私は顔に出やすいのかな。
「さっき、お父さんとお母さんの話聞いた時はそんな顔してなかったのに。」
「…それほどAにとって大事なヤツだったってことだろ。」
「そっか…そうなんだね。本当にゴメン。」
「…それじゃあ、お詫び代わりにあの子の話、聞いてくれますか?」
「え、いいの?」
「はい。寧ろ、聞いてほしいな。」
「もちろん!オレ達で良ければ。ね、キルア」
「まぁ…Aが話したいなら、話せばいいんじゃねーの。」
「ふふ、ありがとうございます。」
私は窓に目を移すと、ぼんやりと映る自分の顔を見た。あの子に瓜二つの、自分の顔を。
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マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。はい!ボードの方で仲良くしましょうね!宜しくお願い致します💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» よかったです!これからよろしくお願いします🌸 (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。平気です!ちゃん届いてますし、空欄ではないので大丈夫です!💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» 再度送って見ました!届いてますでしょうか? (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。おけです!ボードの返事お待ちしています。猫ノ栞さん!☺️ (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2018年12月30日 16時