No.45 ページ48
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「痛た…容赦ないね、Aちゃん。」
「貴方に容赦など必要ないでしょう、太宰さん。」
酷いなぁと笑いながら後頭部をさする太宰さん。思いきり殴ってしまったのでほんの少し心配でしたけど、此の様子じゃやっぱり大丈夫みたいですね。
「A…この人、知り合い?」
あ、いけない。ゴン君の太宰さんを見る目が完全に不審者を見る目になってます。まぁ、その通りではあるのですが。
「やァ。君達はAちゃんの新しいお友達かい?私は太宰。Aちゃんの恋び__」
「私は其れでも構いませんけど、今其れで誤解されるのは太宰さんの方ですからね?もれなく森さんと同じ部類の人種に成り下がることになりますからね??」
とんでもない爆弾発言を繰り出そうとした太宰さんに慌てて言葉を被せた。
「其れは嫌だなァ…でもどうしよう。私とAちゃんの関係はたった一言じゃとても語りきれないよね?」
んふふ。とにんまり笑う太宰さん。それはそれで誤解を招きそうな発言なんですが?
「確かにそうですけど、何も一番面倒になる関係を語らなくたっていいじゃないですか。」
ジトー…と太宰さんを睨みながら返す私。太宰さんは相も変わらずにこにこ笑っている。
「駄目かい?」
「駄目です。」
「ちぇ。じゃあAちゃんが考えておくれよ。」
私は黙ってるからさー。と口を尖らせてあからさまに拗ねる太宰さん。はぁ…子供みたいです。
「コホン、ええっとですね。私にとって此の人は__」
元上司であり、現同僚であり、仲間であり、師であり…その他諸々でありますが…今この場で一番適切且つ、余計な説明が不要そうなのは__
「…保護者、です。」
「ふふ。保護者か!そうだね、そういうことにしておこう。」
「そして先程から会話に入りたそうにしている此方の白虎さんが敦くん。」
着ぐるみの重そうな頭を外すと案の定、中から敦くんが出てきました。
「どうも…」
「彼はお兄ちゃんみたいな存在です。」
「お、おにぃちゃん…!?」
「そうだよね?あつしお兄ちゃん?」
敦くんの服の裾を引っ張り、目で「ここは黙って私に合わせろ」と訴えます。
「え、あ、ああ…は、はい!そ、ソゥダネAさ__ちゃん!」
いくらなんでも動揺しすぎです。彼にはもう少し演技力を身につけてもらわなくてはいけませんね。
でも今回は面白いので良しとします。
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猫ノ栞(プロフ) - 嚠鸝邏さん» コメント&ご指摘ありがとうございます。非常にありがたいです。しっくり来るタイトルが浮かび次第この作品のタイトルを変更させて頂こうかと思います。 (2017年11月28日 8時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
嚠鸝邏 - ごめんなさい、指摘…なのでしょうか?タイトルに就てなのですが、amatoという作者様の、"異能力?いいえ、霊能力です"というものに大変似ておりまして…作成日時は此方の方が新しかったので…ごめんなさい。然し、物語はとても面白いです!更新頑張って下さいね! (2017年11月28日 0時) (レス) id: 4b796ea73d (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - 寝夢@影武者さん» コメント&評価ありがとうございます。この身に余る光栄です。楽しんでいただけたなら何よりです。これからも頑張らせていただきます。 (2017年11月25日 22時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢@影武者(プロフ) - 評価100番目踏ませていただきました!着ぐるみシーンが吹き出すほど面白かったです…(爆笑)これからも更新頑張ってください! (2017年11月25日 21時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - ハイチュウさん» この身に余るお言葉ありがとうございます。拙い文章ではありますが少しでも素敵な絵に見合う作品が書けるよう努力させていただきます。 (2017年8月30日 19時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2016年10月23日 4時