狩人のすゝめ

No.20 ページ22

＊


ば…ばかな…


｢申し訳ないっ！！｣

あのジュースに入れた下剤は味も臭いもしないはず…！

｢いいよ、そんなに謝んなくても。｣

このガキ、どんな味覚をしてやがるんだ！？

｢でもよかったよ オレが最初に飲んでみて。
山とかでいろんな草や芽をためし食いしてるから 大体味で変なものがわかるんだ。｣

まぬけなボンボンかと思ったらとんだ野生児だぜ…
あのお嬢ちゃんなんか最初からオレを警戒してるし…

結局こいつらにも下剤入りジュースを飲ますことが出来なかったじゃねーか。

一体全体今年の新人はどうなってるんだ。
ベテラン並みにくせのあるやつがそろってやがる…

294番のハンゾー。

声をかけたらえらい勢いで自分の身の上やら志望理由やらをしゃべりだして

｢まぁ、お近づきのしるしだ 飲みな｣

こいつはチョロいと思ってたら

｢忍びの習性でな 人からもらった飲食物は喉を通らねーんだ。悪いな｣

…あの目はプロの目だ。己以外誰も信用していねェ。

187番ニコル。

｢“新人つぶし”のトンパさん。
悪いけどそのジュースはいただけません。｣

こいつはとにかく気にいらねぇ。
さらに301番。

｢カタカタカタカタカタカタ｣

こいつにいたってはやばくて声すらかけられねェ
やばくて声すらかけられねえといえば あの着ぐるみ集団だ。

狼)｢………｣

怪)｢………｣


狼？と黒い怪獣のペアと


虎)｢………｣

ナ)｢………｣


白い虎と…ナマケモノ？らしき動物のペアで計4体。


やばい。やばすぎる。


何がやばいかってあの4体、着ぐるみの目にすら光がねぇ。真っ暗闇だ。

某夢の国のネズミ以上だぜありゃ…

子供たちに夢を与えるどころか全力でぶち壊しに行きそうな奴らだとオレは思うね。

今後関わることがないことを祈る限りだぜ。

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