No.17 ページ19
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辺り一面鏡に囲まれた空間。
中でも一際目立つ大きな姿見の前に一人の少女__否、“ 18歳の姿をした私 ”が立っている。
『 やァ。久しぶりだね。“ 私 ” 。』
「やァ。じゃないですよ。いい加減、私の“
『 あは、嫌だよ。その小さな体で頑張って生きようともがいてるキミを見るの愉しいもん。
…新しいおともだちができたみたいだね?』
空間中の鏡にゴン君やクラピカさん、レオリオさんが映し出される。
「…彼らは、おともだちじゃないです。」
『 じゃあ、お仲間かな? どちらにせよまた大事なモノが増えたんだ。』
クスクスともう一人の私が嗤う。
「…何が云いたいの?」
『 わかってる癖に。キミは逃げられない。
“ 失うくらいなら、つくらない。つくりたくない ”
……と、目を背けている時点で。
もう其れはとっくにキミの中で大事な存在になって仕舞っている。
キミの意思に反して大事なモノはどんどん増えていく。そうして気づかないうちに…
__また、失っちゃうんだよね?』
「…やめて」
『 あはっ!なんて可哀想な私。
辛いよねェ。悲しいよねェ?
大事なモノなんて重いでしょう?苦しいでしょう?
棄てちゃいなよ。全部。
…嗚呼、そっか。棄てようとしたけど出来なかったんだっけ?
それどころか棄てようとしたモノに拾われちゃったんだったね!』
「 やめて!!」
私の叫びに応えるように、空間中の鏡にヒビが入った。頭を抱えてその場に蹲る。
……頭が痛い、いたい、イタイ。
『あは。そうそう。そうやって踠き苦しんで、沢山悩めばいい。其の姿、人間らしくてとってもおもしろいもの!まあ、もっとも…』
__そんなんだから 誰も守れないんでしょうけど。
嗤い声がこだまして、鏡が割れる音がした。
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猫ノ栞(プロフ) - 嚠鸝邏さん» コメント&ご指摘ありがとうございます。非常にありがたいです。しっくり来るタイトルが浮かび次第この作品のタイトルを変更させて頂こうかと思います。 (2017年11月28日 8時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
嚠鸝邏 - ごめんなさい、指摘…なのでしょうか?タイトルに就てなのですが、amatoという作者様の、"異能力?いいえ、霊能力です"というものに大変似ておりまして…作成日時は此方の方が新しかったので…ごめんなさい。然し、物語はとても面白いです!更新頑張って下さいね! (2017年11月28日 0時) (レス) id: 4b796ea73d (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - 寝夢@影武者さん» コメント&評価ありがとうございます。この身に余る光栄です。楽しんでいただけたなら何よりです。これからも頑張らせていただきます。 (2017年11月25日 22時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢@影武者(プロフ) - 評価100番目踏ませていただきました!着ぐるみシーンが吹き出すほど面白かったです…(爆笑)これからも更新頑張ってください! (2017年11月25日 21時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - ハイチュウさん» この身に余るお言葉ありがとうございます。拙い文章ではありますが少しでも素敵な絵に見合う作品が書けるよう努力させていただきます。 (2017年8月30日 19時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2016年10月23日 4時