ポケモンXY 最強歌姫、番外っっ！しっくす！ (ページ46)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:4,695 hit

チルタリス「やっぱりコンテストって大事だと思うんです。」ミミロップ「知ってるなの。」アブソル「ヒカリのコンテスト回はハズレなかったからなぁ。」ゾロアーク「マンムー好きだった。」ミミロップ「個人的にトライポカロンはバトルじゃないのが物足りなかったなの。」ダークライ「けどバトル作画もアホみたいに良かったからDP≧XYなんだよなぁ。」ロコン「という作者の声を代弁する皆でした。」ページ46

『うわっ。』

当たるのを避けるためか、ダークライもびっくりする程の速さで避ける。流石と言うべきか当たらなかったが、2人の攻撃はちゃんと目的のロコンに命中した。ロコンはそんなに耐久のある子じゃない、これで…

「…コンッ。」

「ブソッ！？」

油断も隙もあったものじゃない。アブソルの身体が一気に私よりも後ろまで吹っ飛んだ。今一瞬見えた光はしっぺ返しだろうか。いや、アブソルの事は後でも何とか出来る。

「ジュカイン、落ち着いてそのまま後ろに…」

その一瞬の迷いすら許されないのか、ジュカインは既にロコンに捕まっていた。超至近距離で、覚えていなかったはずのれんごくを使われる。ジュカインは一瞬で燃え尽きてしまった。体の所々が黒くなっている。

「…そんな…っ…」

『2戦目もロコンの勝ち。さぁ、次行くよ。』

また皆が強制的に回復させられ、そしてロコンに倒される。どうして元々味方同士だったのに、こんなに傷つけあわなきゃいけないんだろう。いつまでも終わらない戦いにずっと参加しなきゃいけないなんて、なんて残酷なんだろう。

「もう…もうやめてください…！」

溢れる涙をどうする事も出来ないまま、ダークライに向かって叫んだ。

『もう諦めたの。まだ8戦目だよ？』

「8回も無駄な戦いをしたんですよ！これ以上皆を苦しませないで下さい！」

『無駄な戦いだっていう自覚はあるんだね。』

興味なさそうにそうぼやくと、再び手にあの禍々しいオーラを作る。

「やめてって言ってるでしょう！」

『止めないよ。この夢は君が勝たないと終わらない。そういう夢だから。』

淡々と事実だけ語っていくその口調が、今はただ腹立たしかった。

『止めたかったら頑張るんだね。君がどうやっても勝てないって言うなら君達だけでも出してあげる。俺とロコンはこのままだけど。』

それは出るなと言うのと同じ事だ。…もう8回も負けた。アブソル達だけじゃない、ロコンだって苦しんでる。だと言うのに勝てない。アブソルもジュカインも頑張っているのに、ロコンに勝てない。

真っ白な床に一粒、大きな涙が落ちた。

『さて、それじゃあ9戦目を…』

無情にもロコンに再びダークホールがぶつかりかけた時、どこか遠くから白銀の光が飛んできた。

「させないわよ。」

続いてどこかで聞いた事がある声。忘れもしない、あの声は。

『へぇ。僕に会いに来てくれたの、クレセリア。』

あの時森で会ったクレセリア…のはずだが、立っていたのは女の人だった。