並行世界 ページ28
エリンシア 「はぁ…」
結局、アリス達はもう少し勉強してから帰るらしい。Aやゾロと一緒に、とぼとぼと帰り道を歩く。夕方の伸びきった影をぼんやりと見つめていると、Aが声をかけてきた。
A 「どーしたエリンシア。」
…今ならそんなに大人数でもないし、少しだけ相談してみようかな。
エリンシア 「…なぁ…お前らってさ、頭の中に泡が飛んだりした事ある？」
A 「なんかヤバい薬でもキメたのか？」
エリンシア 「薬？そんなの飲んだかなぁ？」
ゾロ 「いや、冗談だと思うぞ。」
無意識のうちに歩幅を狭めたせいで、2人との間に距離が出来てしまう。
エリンシア 「…あとは…誰か知らない声が聞こえてきたり、言われた覚えのない言葉が聞こえたり…」
ゾロ 「それ本気なら、割と病院行った方が良いと思うぞ。知らない間に変な薬盛られたり、変な毒を吸わされたりした可能性がある。」
…やっぱり病気なんだろうか。けど、病んでるって言う感じはしない。ただ何か、少しだけ喪失感があると言うか、悲しくなるというか。
A 「じゃ、『パラレルワールド』って奴じゃないか？」
エリンシア 「並行世界？」
A 「そう！」
Aが足早に前に出て私の影を踏む。そして後ろ歩きで語り始めた。
A 「あたし達の世界と同じ流れなのに、全く別の世界があるらしいんだ！その世界の記憶が、流れ込んできてるとかじゃないか？」
ゾロ 「ばーか、そんな非科学的な事言ってんじゃねぇよ。」
A 「えー、だって素敵じゃないか？あたし達の世界とは違う、夢のような世界があったら、現実じゃなくてそっちに行きたいと思うだろ？」
そう語るAの目は、何故か光を失っているように感じた。夕焼けのせいではないような気がする。
ここでAを肯定してはいけない、私の本能はこう叫んでいた。けどそれと同時に、否定する材料が見つからない。どうして夢に浸ってたらいけないのだろう。どうして現実を生きなくてはならないんだろう。
ゾロ 「まぁそりゃあ、人間楽な方に流れていくけどさ。」
A 「だろー？」
何だか私も肯定したみたいな雰囲気になってしまった。それに、ゾロに微笑みかけたAの目は、もう既に光を取り戻していた。気のせいだったんだろうか。
ゾロ 「けど、疲れているだけかもしれないし…今日はゆっくり休め。何か辛い事があるなら相談にのるぞ。」
エリンシア 「…うん。」
胸にモヤモヤを残したまま、私は2人と別れた。
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ルキナ@電動式(プロフ) - まろつき*さん» おー！です！お互い頑張りましょう！ (2018年9月23日 17時) (
レス) id: 993dee39c0 (このIDを非表示/違反報告)
まろつき* - ルキナ@電動式さん» 続編行く前にですが、コメントする時間無さそうなので、続編おめでとうです！これからも応援してます！お互い勉強なども頑張りましょう！ (2018年9月22日 21時) (レス) id: 41a97d10d1 (このIDを非表示/違反報告)
ルキナ@電動式(プロフ) - ヒガンさん» 主人公「大丈夫、バカしかいないからバレないよ。」相棒「失礼だなおい。…実際見抜く自信はないけど。」アラン「じゃああれだ、マスクをしてれば良いんだよ。それかモルスさんみたいな仮面か。」主人公「ショタになんて事させるんだよバカアラン。」← (2018年9月21日 17時) (レス) id: 993dee39c0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒガン(プロフ) - ルキナ@電動式さん» ゆうぐれ「番外編でボクってどーゆー扱いなんだろう…」？ゆうぐれ「だって、ボクはヒガンと違って人間に化ける事は出来ないもん。」羽を出してないときは牙みたいなの以外人間と同じだから大丈夫でしょー。シャワーズ「それでバレたらどうすんのさ…」記憶操作する← (2018年9月21日 17時) (レス) id: 4ba3c630ea (このIDを非表示/違反報告)
ルキナ@電動式(プロフ) - ヒガンさん» いやー、続編発表はタイトルワールドでやってましたが、今タイトルワールド使えないですからね…主人公「寂しいよね。」マノン「クレアちゃん…3000歳で…クレア…ちゃん…？」相棒「おいやめろマノンそれ以上言うな。」主人公「良いに決まってるじゃないかゆうぐれ君」 (2018年9月21日 17時) (レス) id: 993dee39c0 (このIDを非表示/違反報告)
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