寄せ集め。 (ページ24)

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Magic or curse?／そうたページ24

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「A〜」

でかい声で呼んだおれに振り向くA。
おれの姿を見るとげ、とやな顔をした。

「むすんでぇ」

『出たよもう、まだ出来ないの？』

そんな顔なんて無視しておっきく手をひろげるとぶつぶつ言いながらも肩にかけてるネクタイに手を伸ばしてくれる。
ちなみにまだシャツのボタンは何個か開いたまま。

「だぁってこいつ意味わかんないんだもん。すぐぐるぐるになる」

『なんないよ何年この制服着てんの、』

「えー？んーにねんとぉ、あと、」

何ヶ月だっけ？わかんないけどAがやってくれるんだから別にいいじゃんねぇ。
おれが上を向いてそんなこと考えてる間にもAの綺麗な手は器用に動いて、きゅっと結ばれたネクタイ。

「おぉ〜Aすごい、てんさい！！」

『颯太がすごくないだけだよー、はいちょっとしゃがんで』

ぐんって肩を押されてしゃがまされた。
つぎは寝癖なおしてくれるんだって、ほんと面倒見がいい幼なじみさいこう！

『まってこれ直んなくない？どんな寝かたしたの』

おれの頭をぐいぐい押しながらけらけら笑うからえぇ？って。寝落ちしたから覚えてないや。

手強いらしいそいつを諦めたAは時計を見て、やばい颯太行くよ！って叫んだ。もうそんな時間？

「えぇおれのお弁当どこ、」

はい！ってどこからか持ってきたお弁当箱を元気よくおれに押し付けると玄関に走っていく。
学校かぁ、いきたくないなぁ。でもAも行くなら行かなきゃ。

『はやく！』

向こうから聞こえる急かすみたいな声に今度はおれが顔をしかめる番。

きょうも慌ただしいねなんて言ったら颯太のせいでしょ！って怒るんだろうな。
こわくなんてぜんぜんないけどネクタイむすんでもらえないのはちょっと、いやだいぶ？こまる。

「はぁーい」

さっきのお弁当をむりやりかばんに突っ込んでAを追っかけた。
そうだ、おれやんなきゃいけないことあるんだ。

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