賭ケグルイ双

43 ページ44

・


in Aの家


『ただいま帰りました』


母「おかえりなさい」

父「おぉ、おかえり」


Aの家は壬生臣家や三春滝家よりは長くないが、それなりに続く名家である。


Aの父親は家にいないことが多い。


しかし、この日は何故かAが帰ると家にいた。


何故……？


『お父様いらっしゃったのですか？』


父「珍しいか笑」


『まぁ…』


気づくといつも周りにいる執事やメイドはいなくなっていて、部屋には3人になっていた。


父「実はな、Aに婚約の話がきてるんだ」


『え、？』


そこでが思い出したのは凪のことだった。


父「上下家から話がきてる」


『凪先輩の…』


凪が本気だったことに驚くA。


母「あら、お知り合い？」


Aの小さな呟きも聞き取る母親。


『あ、その、学校の先輩、で…』


困惑しながら答えるA。


母「あら！なら安心ね！」

父「そうだな！」


『え、』


婚約を受けるという雰囲気で話を進める父と母。


『ちょっと待ってください』


父・母「「？？」」


『受けなきゃダメ、なんですか、？』


父「…私としては受けてもらいたい。
上下家はなかなか繋がることの出来ない名家だからな」


家のため……。


『…少し考えさせていただけませんか？』


父「…あぁただし前向きに検討してくれ」


『はい…』


・

44→←42

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す