検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:69,479 hit

08 ページ9





今日は朝からAちゃんが大泣きして大変だった。姉さんは朝早くから仕事があったので俺が鍵締めにきたのである。その際「ばじしゃんがいい!ばじしゃん!」と繰り返し言うので、呆れた俺は「そんなに場地さんがいいなら場地さんの子になっちゃいなさい!」と怒鳴れば大きな目を更に大きくさせて「わかった!!!!」と答えやがった。巫山戯るな。なっちゃっていいわけないだろ。

なんとか泣き止ませて外へ出して、仕方が無いのでAちゃんの小学校まで着いてってやる。また午後にもここへ来なければいけないのか、と思うとゲンナリした。




「いい子にしてろよ」
「ふっ、Aちゃんはもともといい子」
「そのバカにしたような笑いをやめなさい」
「ばかにされたように感じるちふゆ兄の心に問だいがある」
「お?やんのかぁ」
「やんのかこんにゃろーっ」




Aちゃんはファインティングポーズをしてきた。やめなさいやめなさい。みんな見てるでしょうが。
ぺし、とAちゃんの拳を叩いてやめさせる。そうすると静かに手を下ろして、自然に俺の裾を握ってきた。




「んねぇ、今日ねぇ、ちふゆ兄きてくれるのまってるからちゃんときてね」
「……当たり前だろ。絶対行くから待ってな」
「っ、くるしゅうない!そのこころいきだ!」
「殿様か」




彼女は「えへー」と笑って、照れ隠しなのかポカポカ背中を殴ってくる。
……そこ背中じゃなくてケツです。痛いのでやめてください。




「あれー?Aちゃん、今日ちふゆくんといっしょなの?」
「ヨッちゃん!ちふゆ兄がついてきたいってうるさくて…」
「へぇ、あまえんぼさんなんだねぇ」
「お前が遅くまで喚いてたからだろうが」
「はやく教しつ行こー」
「うん!じゃあちふゆくんまた」
「くれぐれもAちゃんをヨロシク」




任せろ!とヨッちゃんはAちゃんと手を繋いで校舎へ入っていった。
ヨッちゃん。やっぱりヨッちゃんしかいない。あの猛獣を操れるのは。是非今後とも仲良くしてくれ。


09→←07



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (236 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
903人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - とても面白いです!!更新頑張ってください☺️ (2023年4月29日 0時) (レス) id: ca28bfbf34 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 振り回されてる千冬君と親バカで甘々な場地さんがすごく可愛いです!! (2021年6月27日 18時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:茉桜 | 作成日時:2021年6月21日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。