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ふぅ。
こんなものかな。
先に届いていたダンボールの山を着々と崩していき、私の部屋ができた。
まぁ、ダンボールの中身はほとんどがグッズなんだけど。
綺麗に大切に部屋に飾られている。
「いやぁ癒されますなぁ」
実家は狭く、全て飾るスペースがなかった。そのため、半分以上のグッズが暗い箱の中で眠っていたのだ。
だが、ここは広く、全て飾ることができた。
タオルもTシャツもタペストリーも缶バもアクスタも全部だ。
もうこれで大満足である。
「Aちゃん、ご飯だよ」
「いづ姉!」
ひょこりとドアの隙間から顔を覗かせる。
「わぁ、すごい」
「引いた?」
「ううん。慣れてるから」
「え、慣れてる?」
もしかして男?
いづ姉に男!?
「いづ姉、男がいるの?」
「え?カンパニーは男の子だらけだよ」
「そうじゃねーよ」
つい、友達と話すノリで話してしまった。
「んんっ、か、彼氏さんとかいるの?」
「えぇっ!?いないよ」
「だって、慣れてるって…」
「あぁ、至さんっていう人がいてね。Aちゃんと同じ感じだよ」
「へ、へぇ。お付き合いしてるわけではないんだね?」
「そうだけど…」
よかった。本当によかった。
いづ姉に彼氏なんぞできたら、相手を殺ってしまいそうだ。
「よく分からないけど、ご飯だし、みんなに紹介したいから行こう?」
「はーい」
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作者名:茉桜 | 作成日時:2020年6月28日 15時