36:おねちゅ ページ37
目が覚めると私は部屋にいた。
今日二回目の朝を迎える。おでこには冷えピタんこが貼られていてテーブルにはポカシが置いてあった。
そして書き置き。
《熱だから安静にしてね。》
お茶子の書き置きだろう。可愛い丸字が目に入る。
『あはは、熱かよ。』
よく走った私。熱を測ると37℃あった。いやだいぶ高い。元々体温が34℃あるかないかぐらいしかない。水の個性だから元々が低いのだ。
『し、ぬぅ、…』
「お粥とお茶漬けどっちがいいか。」
『ご飯さらさらじゃない方…』
「そうか。お茶漬けだな。」
『お粥とお茶漬けの概念が逆じゃないすか？…ってなんでいんの。どうやって入った。』
そこには半分で有名なイケメンがいた。
手にはお茶漬けとポカシを持っている。おまえ。お茶漬けのお湯をポカシで食べさせる気なの？
「･･････開いてたぞ。」
『今の間はなんだよ！絶対嘘だろ！
ああ、もう、叫ばさないで』
今にもふらふらと倒れそうなのを必死で踏ん張る。
『バカは風邪ひかないって言うけど、私引いたから馬鹿じゃないね。』
「ただの熱だから風邪じゃないだろ。」
馬鹿って言いたいのかな？ん？なんだその袋。おいやめろ、こんなとこまで蕎麦持ってくんじゃねーよ！
轟くんは嬉しそうに私に茹でる蕎麦を渡してきた。
「実家に買い溜めしておいたやつだ。」
『私がそば苦手なのを知って…めっちゃ嬉しい。』
そば粉に戻して食べるよ。
口パッサパサで食べるからね(圧)
不意に轟くんが私の頭を撫でた。そして頬を触る。
「あちぃな。いつもの勢いがないぞ水成。」
そう言って轟くんが手を冷たくしてくれた。
うへえ冷たい。冷えピタんこよかずっと気持ちがいい。大きい手が私の頬を包んでくれる。
私も無意識に手を添え返した。
『えへへ、優しい手。ありがとうね、』
そう微笑んだ時、轟君は動きが完全に止まった。
『･･･これが私のスタンド、ザ・ワールド･･･』
「無理だ。」
そう言うと私をベットの上に押し倒した。
両手を抑えて馬乗りになられる。
いやまてまて、昨日見たこれ。お前ら同じ動きしすぎじゃない？
『轟君、･･･もしかして、ザ・ワールド嫌だった？』
「･･･俺は、我慢出来る方だ。今まで押し殺してきた。努力はした。
でも無理だ。」
綺麗な顔がいつもと違う顔をしている。見たことない顔だった。悔しそうな、苦しそうな顔。
「答えを聞かせてくれ、水成」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1692人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
