33:ごめんね ページ33
帰ってから直ぐに私は共有スペース集まるみんなに声をかけた。
まあ、何人かは居ないんだけど、それでもこんなに集まっているならと、思ったからだ。
『みんなっ、ごめん。』
みんなの沈黙が心に刺さる。
『･･･あの、この間の模擬訓練で私が勝手に帰ったり、みんなに説明無しで帰ったりしてごめん！！
私、自分のことに精一杯になってみんなのこと考えてなかった、本当にごめんなさい！』
これでもかってくらい頭を下げる。
許して貰えないんじゃないか、そう頭に過った時、
「･･･大丈夫だよ、Aちゃん、」
顔を上げると萌奈ちゃんがみんなの真ん中で微笑んでいた。
「ちょ、萌奈･･･いいの？」
「いいんだよ！私も、気を配ってないところもあったし、Aちゃんがヤキモチ妬いちゃうのもわかるよ、･･･もう近づかないよ、ごめんね、」
萌奈ちゃんはそう言って悲しそうに微笑んだ。
なんて優しい子に傷をつけてしまったんだろう。
『ほんとに、ほんとにごめんっ･･･！』
萌奈ちゃんが私を抱きしめる。
その瞬間ありえないくらいの罪悪感がぶわっと押し寄せてきた。
私が全部悪かったんだ、･･･最初からみんなの前で謝っとけばよかったんだ。
「私こそごめんね、」
『ごめん、なさい、･･･』
皆が私たちのところに来てくれて改めて元の関係に戻れた気がした。
爆豪とも別れてしまったことを伝えて私たちはまたいつも通り話せる関係になれた。
日々を過ごしていく、みんなと前と同じように友達に戻れた気がする。なのに私の心は更に曇っていくばかりだった。
これで良かったの？
という考えが頭に過ぎる。
でも何故かその考えはあっという間に打ち砕かれた。
しかし、思考は止まらない。
響香って、グループとか言う感じだったっけ。
ヤオモモってそんな悪口言う子だっけ。
切島くんってあんなに女の子に執着するタイプだっけ？
そもそもまず私、ちゃんと説明したっけ？
考えちゃダメな事ばかり頭に浮かんでくる。
ダメだダメだ。
許してくれた。
ダメだよ私。そんなこと言葉にしたらまた、
『･･･みんな、人が変わっちゃったみたいだ･･･。』
頭ん中のぐちゃぐちゃがひとつ整理されたような気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1692人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
