形あるもの ページ3
「わぁ…」
大和「ここならバレないだろ?笑」
大和と私がいるのは学校から二駅先の水族館
小さくも大きくもない水槽にいろとりどりの魚達が優雅に泳いでいる
「気持ちよさそう!」
大和「お!あっちにはサメの水槽もある」
薄暗い通路を2人で仲良く並んで歩いていった
小さい魚や、大きい魚…
水族館なんて大きくなるにつれ興味がなくなったけど大切な人と行くのがこんなにも楽しいなんて初めての感覚
「大和…ありがとう」
大和「どーいたしまして」
そう言うと大和は私の手を優しく握った。
そして手を離した後、私の手の中に違和感があった
「ん?手の中になにか…」
手を開くとイルカをモチーフにした指輪があった
「えっ?」
大和「あげる、お兄さんとお揃いだよ笑」
大和の指には私と同じようなイルカの指輪がしてあった。
しかも────
「あれ?もしかしてこれ、合わせられるの?」
大和「そ、Aと俺の指輪をあわせると…
ほら、ハートの形になった笑」
「ほんとだ…」
大和「ん?嬉しくなかったか?」
「ううん、私⋯本当に先生と付き合ってるんだって思ったら嬉しくて、何も言葉がでなくてっ…!」
大和「ハハッ、嬉しいこと言うね
でも、これくらいで泣いてちゃダメだぞ〜笑」
「うんっ⋯!ありがとう!大和」
大和が優しく涙を拭いてくれた後に手を引かれまた薄暗い通路に私達は進んで影も見えなくなった。
ただ、その場には静寂が流れた────
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作者名:しろ | 作成日時:2016年9月26日 20時