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鬼さん十八人 ページ20

[……人数が多過ぎるか…あれ、兄さん……。]
あの憎い奴らの中にいたのは朧兄さんだった……松下村塾の兄弟子であると言っていた人だ…松陽達が居ない時松下村塾の前に立って居て声を掛け話したら色んな事を話してくれた…。

[なんで……また損する役回りを…。]
ふつふつと怒りとどす黒い何かが俺を飲み込む…力が戻った…鬼としての力が……俺の額には真っ黒な角が生え、爪は鋭く尖っている……。

力が完全戻ったことを確認し地面を蹴る……。

[松陽さんと銀時達を返してもらうよ?勿論俺の姿を見たんだ生きて帰れると思うなよ……。]

[A……!?]

[[兄貴!]]

[兄貴っ!]

[待たせた…銀時、晋助、コタ……松陽さんにはまだ生きてもらわなくちゃ。]

俺を殺しにかかってきた奴を一振りで払い除ける…払い除ければ爪が肉を引き裂き骨を断つ……。
それを繰り返すが何度でも向かってくる…うぜぇ。

[……チッ…一々やってちゃ埒が明かねぇ…あんたには残ってもらう…話があるからな……。]
妖刀と妖力を合わせた衝撃波で朧兄さん以外の敵を吹っ飛ばし殺す……。

[やっと終わった……まぁ、銀時達が怪我を負ってないなら良いが…俺は行く、朧兄さん…また……銀時達…会えたら会おうな!]

一瞬で消える……が朧兄さんには行き先はわかってると思うけどな、まぁ白銀の死神や銀獅子の名が分からない程度に動くしかない。

森の中を歩いていると朧兄さんの気配……。

[A……。]

[朧兄さん…松陽さん達は?]

[無事だ……松陽が心配していた…帰らないのか。]

[怖いからな…また怖がられると思うとどうしても……な。]

[そうか、その事で聞きたいAは鬼なのか?]

[そうだね、転生を繰り返す化け物だ……鬼の力は普段は無いから角も爪もあんなにならないんだけど……また家族が殺されると思うと戻った見たい。]

[…………。]
目を見開いている朧兄さん…。

[兄さんと…あの時会ってなかったら、俺は朧兄さんまで殺してた……兄と呼べる人を失うところだった。]

[そうか……有難う。]

朧兄さんはどこかへ行ってしまった。

[さぁ……これからどうしようか…攘夷戦争は参加するけど。]
どうしようかねぇ……。

考えていると後ろから木刀を当てられる…気配に気づいては居たが、あえて言わなかったのだ…怪我をしてボロボロだから。

[あんた平気か?怪我してる見てぇだがよ。]

[お前は敵か?]

鬼さん十九人→←鬼さん十七人。



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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時

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