検索窓
今日:3 hit、昨日:10 hit、合計:110,812 hit

鬼さん二十四人 ページ26

[この方を殺せば宜しいので?]

[はい!この女は僕の母を殺して父を奪ったんです!!]

[では、三百万頂きますよ?]

[はい!三百万でも四百万でも出します!なのでお願いします!]

[この方の居場所は分かりますか?]

[えぇ!あ、地図書きますね!]

親切だな……。
渡された地図は丁寧に書かれていた。

[有難う御座います……では二日後此処でこの方の死体と共にお待ちしております。]

[分かりました!]

一日が経ち……その夜…女を殺し、朝方に森へと向かう。
昼前に依頼人がやって来た。

[あぁ!有難う御座います!!本当に有難う御座います…これが報酬の三百万です。]

[えぇ、確かに……ではまたのご利用お待ちしております。]
女の死体を引き摺り森へと入って行く。
何故って?死体を放置する訳にはいかないだろ?
だから、森に埋めるんだ……そうすれば死体は木の栄養になる…。
良い事だろ?

[やってる事は最低だけどな。]

その日の夜も人が来た……。

[死神様……お願いします僕を殺して下さい。]

[貴方は死にたいのですか?]
此奴……死んだ目してる…銀より遥かに……。

[僕は、もう生きていたくないんです……親は僕が生まれて来なければって……周りからは死ねって言われて……もう辛いです…此処に三百万あります…僕を殺して下さい。]

[……良いでしょう…三百万頂きます…楽に逝きなさい。]

[はい!]
殺した少年は笑顔だった……死んでも柔らかい笑みで死んでいた……。

[君は木の栄養になる…必要になるんだよ……あの世で楽しく暮らせると良いな。]

少年を木の根元に埋め……花を添える。
アネモネ…薄れゆく希望……それが花言葉だ。
この少年にピッタリだろう…生きている中で薄れて行った希望…。

[……仕事だ…。]
気持ちを切り替え…森の入口の大木の木の上に座る。

[死体様だァ?んなのいるわけねぇだろ!ただの噂だ噂!]

誰だろ……俺を噂とか言ってんの…チンピラ?
あ、チンピラだ……。

[死神様ァ?居るなら出てきてくぅーださいな!]

[用が無いならお帰りな……出ないと殺しますよ。]

[ヒッ……す、すいませんでしたァ!!]

だっせぇ……ただ声掛けただけだろ?まぁ、邪魔は居なくなったし良いか。

[死神様っ!!私のお願い叶えてくれる?]

子供?

[ご用は?]

[あのね!あのね?私のパパを殺して下さい!]

[どうしてでしょう……。]

[私のパパはね?ママを殴るの!私も叩かれるの。]

鬼さん二十五人→←鬼さん二十三人



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
132人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。