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鬼さん二人 ページ3

[食いもんあってよかったな、銀時、梓真]

[そうだな!]

«あぁ、よかった。

[こんな所で何をしているのです?]

[貴方こそこんな所で何を?此処は戦場だった屍の山ですけど……。]

[私は吉田松陽と言います…君達は?]

[俺はA、こっちは弟の銀時……よろしく。]

[…………。]
あら、銀時の人見知りが発動した……この人いい人だと思うんだけど…。


松陽さんと出会って月日が経った……松陽さんは寺子屋を開くらしい。

そこで俺達は松陽さんに座学と剣術を習った…
[松陽さん……強いな…やっぱり剣を握ったことがあったんだな。]

[何故分かるのです?]

[俺は伊達に剣握って生きてねぇもん、人の太刀筋しっかり見て相手する……基礎がしっかりしてる奴そうでない奴の区別がつくようになった、先読みも出来る筈だけど松陽さんのは見えない真っ暗で目だけが光る空間に居る。]

[そうですか……。]

黙っていた銀時が話し出す

[どうやったら、兄貴見たいにお前みたいに強くなれる。]

[お前は大人なんて生易しいものじゃねぇ、巨人だ。]

[それは違うよ銀時。
私は……阪神が好きです。]

[松陽さん……今それ言う所じゃないです。]

[おや、すみません……人ならざる血濡れた業の中でしか生まれない化け物の剣では、私は斬れません。]

[屍を食らう鬼と言われていた君達なら分かるでしょう。]

[化け物も化け物の子も同じですよ。]

[化け物とは、人ならざるもの。
人ならざる血濡られた業の中でしか生まれない。]

[君達は君達の剣で、『人』の剣で、私より強くなってくれなくちゃね。]

[楽しみにしていますよ、いつか君達が私と言う化け物を退治しに来てくれるのを。]

[松陽さん……俺松陽さんの事好きだ、俺達の事人の剣って!人って……言ってくれる、そんな人が居たんだな!]
この年になって初めて泣いたかも知れない、赤子の頃は泣いてただろうが。

[え!?ちょっ兄貴!?]

[A!?なんで泣いているのです!?]

[ふっ…あはははっ!そんな慌てんなよ!嬉しかっただけだよ俺の事は化け物だ銀時は違うから人として見てくれてる事に…嬉しかった!]
松陽さんと銀時に抱き着く。

[兄貴……。]

[A…貴方って子は。]

[ありがとう!後さ?ご飯は俺に作らせてよ…。]
松陽さんは のご飯は美味しいとは言えなかった。

[Aはご飯作れるのですか?]

[銀時を育てたのは俺なんだ…だから家事は出来るよ]

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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時

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