101. ページ4
Aside
クラレ先生と別れた後、私は自分の教室から荷物を取り玄関で靴を履き替えていた。
すると後ろから「Aさん」と声をかけられた。
反射的に振り返ると、そこにはショッピくんが居た。
syp「今帰りっすか？」
貴「うん。ショッピくんも？」
syp「そうっすね。今日は仕事無いんで早く帰ります。あ、途中まで一緒に帰りません？」
貴「いいですよ」
「じゃ、靴履き替えてきます」と自分の下駄箱へと向かったショッピくん。
私は先に玄関の外へ出て、ショッピくんを待っていた。
その時校舎の中から「見っけた！見っけた！」とシャオロンくんの声が聞こえてきた。
鬱くん追われてるのかな…？
悲鳴の様な声が小さく聞こえる。
syp「先輩方まだやってるんすね」
貴「鬱くん大丈夫かな…」
syp「大先生なら大丈夫っすよ。知らんけど」
ショッピくんは歩き出しながら「帰りましょか」と私に声をかけた。
私はショッピくんの後を追うように歩き出した。
syp「あ、猫や」
ショッピくんから鬱くんのお話を聞かせてもらいながら2人で帰路を歩いていると、猫を見つけたらしいショッピくんがﾌﾗｯと公園の中へと入っていった。
私も続いて公園に入ると、ショッピくんに撫でられている猫がｺﾞﾛｺﾞﾛと喉を鳴らしながらお腹を出していた。
貴「猫好きなんですか？」
syp「好きっす」
即答で答えるショッピくん。
本当に好きなんだろうなぁ…
私はショッピくんの隣に座り、そっと猫を撫でる。
すると、ショッピくんが猫を撫でながら「にゃー」と小さく呟いた。
その声に反応した猫もまた、「にゃ〜」と鳴いた。
ちょっと今のは可愛いと思ってしまった…
クールで物静かなイメージを持っていたショッピくんの意外な行動に、少し胸がｷｭﾝとする。
syp「なんか…男が猫の鳴き真似するのキツイっすね。」
とボソッと呟いたショッピくん。
貴「良かったですよ？」
syp「それは無いっすよ〜！きっとAさんの方がいいっすよ。」
貴「……やれと申すか…？」
意地悪そうな笑みを浮かべるショッピくんが私を見つめる。
う……。
じっと見つめてくる彼の目に負け、私は小さく「に、にゃー…」と呟いた。
数秒だけ静かな時が流れる。
あまりの静けさに私はゆっくりとショッピくんの方を見た。
彼はニヤニヤと満足そうな顔をしていた。
syp「可愛い猫さんっすね」
貴「うるさいです」
恥ずかしさが後々やってきて、私の頬はだんだんと熱くなっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ラビット_(プロフ) - こんにちは〜！今日久しぶりに最初から最後まで読ませて頂きました！いつ読んでもキュンキュンしちゃうぅ〜…。これからも楽しみに更新待ってます！ (2021年5月30日 8時) (
レス) id: bc77977d93 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - シルヴァさん» 好きになっていただけて嬉しい限りです！励みになります。ご指摘もありがとうございます。急いで修正致します。これからも応援よろしくお願い致します。 (2021年4月7日 20時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ラビット_さん» 気まぐれ更新になってしまい申し訳ないです。WT様も登場させてみました！ (2021年4月7日 20時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ミカさん» ゆっくり更新で申し訳ないです。嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2021年4月7日 20時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - かかしさん» はじめまして。そう言って頂けて嬉しいです。本当にありがとうございます！かかし様の綺麗なお言葉に胸が温かくなりました。これからも頑張っていきますので応援のほどよろしくお願い致します。 (2021年4月7日 20時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：彼岸 | 作成日時：2020年2月4日 17時
