【wrwrd!】ヒロインの隣。【学パロ】

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Aside


貴「足、大丈夫そうだね」

花「うん…！ちょっと捻っただけだったから…」


保健室に着き、花音の脚を見るとひどいケガではなかったため、安心した。


花「そういえば、Aとゾムの二人三脚見てたよ…！おもろかったわw」

貴「え！？見てたの…？」


保健室からちょうどグラウンドが見えていたらしく、私がほぼほぼゾムくんに引っ張られていた二人三脚も見られていたらしい。


貴「お恥ずかしい…」


そう呟けば花音は「ふふっ」と微笑んだ。


貴「あ、そうだ…来年は一緒に走ろうね」

花「当たり前やろ？」


「絶対走るで！」とピースサインをする花音

そんな彼女を見て、私も笑顔になる。


すると、ｶﾞﾗｶﾞﾗと保健室の扉が開いた。


ht「失礼しまーす」


扉の方を見るとひとらんさんが部屋に入ってきていた。


花「らんらんだ〜」

ht「ん？おぉ花音とAちゃん」


ひとらんさんは優しく微笑みながらこちらに歩いてきた。


ht「足ケガしたの？」

花「ちょっと捻った」


ひとらんさんはそっと花音の足を持つと、心配そうに見つめている。

花「そういえば…らんらん何しに来たの？」

ht「あぁ…絆創膏を貰いに」

貴「私、持ってきますよ」


そう言って取りに動けば、ひとらんさんが「すまんな」と呟く。


えっと…絆創膏…絆創膏…


貴「あった…」


ゴソゴソと救急箱をあさり、出てきた絆創膏を手に取る。

貴「どうぞ」

ht「ありがとう」


ひとらんさんはニッコリとお礼を言うと差し出した絆創膏を受け取った。

ht「Aちゃんって…可愛いよね」

貴「え…？」


絆創膏を受け取ったひとらんさんが私を見つめて発した言葉に驚いた。


可愛い……？


花「らんらん前からAのこと可愛い言うとったね」

ht「うん、可愛い」



ひとらんさんの言葉に顔が熱くなる。

その場にいるのが恥ずかしくなった私は保健室の扉へと方向を変える。


貴「あの…先に戻りますね…！！」



「それじゃ…！！」と急いで部屋を出る。



ダメだ…全然熱が下がらない…

パタパタと顔を扇ぎながら廊下を走る。


すると前から歩いてきていた人物と目が合った。


em「あれ、Aさん…！」

貴「あ…！えっと…失礼します…！」


早く外で顔の熱を冷ましたくて、エーミールさんに頭を下げ、横を通る。


em「…………。」




エーミールさんが悲しい顔をしていたなんて知らずに、私は校舎から外に出た。

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