第六話 ページ7
side A
フーっと煙を吹き出しながら、目の前で紅茶を嗜む寂雷を横目で見る。
あの後、警察と救急車が来て、ある程度の話をしたあと俺らは解放されたものの、寂雷に有無を言わさないオーラで圧迫されながらお茶の約束をとりつけられ、指定の日時にここにいるわけだ。
煙草の灰を落とし、もう一度くわえようと口元へ戻る左手を抑えられる。
「そろそろやめてくれないか。君も腐っても医者だろう。それに、目も合わせずに煙草を吸いながら話を聞くことが、行儀の悪いことを知らないわけじゃないだろう?」
あーあー、またそれか。行儀・道徳・人道。此奴は昔からそーゆーことばかり気にする。
相変わらずの偽善者っぷりでございますね〜っと
言われた通り灰皿で煙草を潰し、目を合わせながら言う。
『はいはい。これでいいだろ』
『それで、何のようだよ。悪ィけど俺はお前のことが嫌いだ。出来ればさっさと終わらせて帰りてぇんだ。』
あー、イライラする。こいつの何考えてっか分からない瞳も、無駄に色気を備えた仕草も、全て癪に障る。
「いや、ね。君をこの間見かけた思ったら翌日に休日返上で呼び出されたもんだからね。久しぶりに話がしたくて。」
「帰国してからろくに連絡も無かったから心配していたんだよ。それでやっと連絡が来たと思ったら…」
クスリと笑ってティーカップを置く寂雷。
衣服や髪からはほんのりシトラスの香りが漂っており、俺がもしただのOLかなんかだったら、1発で堕ちてるんだろうなー、なんて考えながら、俺も目の前のミルクティーを啜った
816人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴょん - 続きを全裸待機してます!頑張ってください! (1月15日 23時) (レス) @page18 id: 86a9e1bede (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 最高( ̄▽ ̄)bグッ!! (2019年2月6日 23時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
いわしごはん(プロフ) - 終わった?わくわくしながら、次の話のボタンを押そうと思っていたのに・・・。続きお願いします! (2018年11月18日 15時) (レス) id: 2259fbefdb (このIDを非表示/違反報告)
ライ - ニヤニヤします…更新頑張ってください! (2018年8月11日 2時) (レス) id: c192be7d67 (このIDを非表示/違反報告)
陽宙(プロフ) - 伍目神さん» ありがとうございます!亀更新ですが頑張ります! (2018年8月7日 8時) (レス) id: af97603e18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:陽宙 | 作成日時:2018年7月30日 7時