第十話 ページ11
side 寂雷
キッチンでぐつぐつと出汁の香りをくゆらせながら煮立つ鍋。
外食やコンビニなどで済ませることはなく、殆ど自炊で食事をとっていたというAは、やはり慣れた手つきで野菜や鶏肉などの具材を切り、その鍋に落としていく。
『寂雷〜、新聞紙そこ敷いて〜』
手伝うといったものの、邪魔者扱いされてしまった私は、ダイニングテーブルで 机のセットを任されていた。
皿と箸を並べ、鍋敷き替わりの新聞紙を敷く。すれば3分も経たないうちに、ほんのり生姜がかおる美味しそうな鍋が運ばれてきた。
「美味しそうだね。」
そう褒めると『だろ？』と言ってご機嫌になるAが、今日も愛しくてたまらない。
物心つく頃には常に一緒だった。それこそ、兄弟のように。Aは昔は泣き虫で、更にドジを発揮するものだからよく転んで泣いていたのを覚えている。
学生時代は良きライバルでもあった。
成績やスポーツ、恋愛だって人並みにしてきた。
でも思えば、その頃から私は君を意識していたのかもしれないね。
〆はうどんな、とニコッと笑って君が言えば、それだけで私の心は満たされる。
嗚呼、本当に食べてしまいたい…
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ぴょん - 続きを全裸待機してます！頑張ってください！ (1月15日 23時) (
レス) @page18 id: 86a9e1bede (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 最高(￣▽￣)bｸﾞｯ!! (2019年2月6日 23時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
いわしごはん(プロフ) - 終わった？わくわくしながら、次の話のボタンを押そうと思っていたのに・・・。続きお願いします！ (2018年11月18日 15時) (レス) id: 2259fbefdb (このIDを非表示/違反報告)
ライ - ニヤニヤします…更新頑張ってください! (2018年8月11日 2時) (レス) id: c192be7d67 (このIDを非表示/違反報告)
陽宙(プロフ) - 伍目神さん» ありがとうございます！亀更新ですが頑張ります！ (2018年8月7日 8時) (レス) id: af97603e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽宙 | 作成日時：2018年7月30日 7時
