26：愚問 ページ26
まさかの反応に、私も思わずコース料理を食べる手を止めてしまった。
なんとも言えない微妙な空気に、ついに耐えかねた私はナイフとフォークを置いて、愛想笑いをうかべた。
「冗談ですよ、ボス。愚問でしたね」
まるで壊れたテレビのように固まったままのボスは私の言葉を聞いて息を吹き返したように眉をひそめた。
冗談に惑わされた自分へのプライドが許さないのか、それともただ単に私に気を遣われたことが分かって気に入らないのか。
「それは悪かったな。普段冗談などと戯けたことは言わないタイプだと思っていたが、それは俺たちに馴染んだって解釈でいいのかなお嬢さん」
席を私の方に近付けてボスも負けじと愛想笑いを浮かべた。
まあ、上手くはぐらかせたので良しとしよう。
「そうですね。嫌でも馴染んじゃいますよ」
＿＿＿私はこの人に過去を話せる日が来るのか
人には第六感という部分が備わっている。
もう人では無い私だが、生前からその部分は優れている自信はあった。
……今回に関してYESかNoで答えるなら、Noだ。
生憎、私の過去を知る人物はアラスターと
これからも、言うつもりはない。
私がここに居続ける為には、
「それにボスの首輪はとても着け心地が良いので」
今も見えない首輪に首を
契約は悪魔としての最終手段だというが私はそんな事は思ったことは無い。
飼われる方が、きっと楽な身分なのだと分かりきっている。
「そうか。ならば、今晩躾てやってもいいな」
ニヤリと笑みを浮かべるボスは最初からそれが目的だったと言わんばかりの表情だ。
何だかな……不思議なものだ
クラブで襲われそうになったときの時のクソみたいな悪魔にも同じニュアンスのことは言われたのに、感じ方がまるで違うのは。
ボスに言われても……すんなりと受け入れられるこの感覚は
洗脳のせいか
それとも＿＿＿＿＿＿＿
「明日も仕事が山のようにあるのに、本気ですか？」
「HAHAHA、お前ならできると信じているさ」
やけに優しいボスのお言葉を聞いて、私はやはり愛想笑いしか浮かべることが出来ない。
……愚問だったのだ
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コモ(=´∀｀)W(プロフ) - すごく面白いです!更新待ってます! (4月26日 18時) (
レス) @page26 id: e059f57a83 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - glicoさん» ありがとうございます🥲︎ (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - あいうえおさん» ありがとうございます🥲︎V軍団本当に個性豊かで見てて飽きないですよね笑 (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
glico - よき作品にあってしまった...!更新待ってます❗ (3月15日 21時) (レス) id: 2397b8754e (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 甘い声で話すVox...解像度高くてニヤニヤしちゃいます笑ハズビンホテル特にV軍団が大好きなのでこういう小説助かります☺️更新頑張ってください！ (3月2日 21時) (レス) @page23 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2024年2月15日 18時
