25：赤い糸 ページ25
『おや！よく会いますねお嬢さん』
「ここまで来るとワザとか何かかと思ってしまうのだけれど...」
そう言ったところで私はふと我に返る。
「……約束、覚えてくれてるよね」
『モチロンですよ。古くからの助手の頼みとなれば尚更です』
「"元"助手ね」
わざと元、を主張して反論すると、アラスターは肩を竦めてやれやれといった表情をした。
奴のせいで死んでしまうのは何だか癪に障る。
「とにかく。もう帰って。面倒なボスに絡まれたくはないでしょう」
『つれないですねぇ...。まあ、アナタの過去を探られないよう精々足掻いてください。ではまた！』
軽い足取りで店から去るアラスターの背中はいつもと変わらない。
こんな調子じゃボスとアラスターが出くわすのも時間の問題だな。
急いでボスの元へ帰るとボスは何やら誰かと電話している様子だった。
口調から見て、カミラだろうか。
「悪いがそろそろ切らせてもらおう。今日は素敵なdinnerの日なんでね」
電話の奥で待ちなさい！と制止する声が聞こえるがvoxは構わず切る。
そういう事をするから毎回電話の度にカミラに「voxに変わるとろくな事がないから貴方が聞いてちょうだい」という自体になるのだ。
「大丈夫なんですか。何か仕事のことでは？」
「ああ、近々エクスターミネーションが早まったことについて会議をするらしいが。生憎、私は長話BBAの話は聞くつもりは無いのでね」
「カミラが不憫でならない……」
問題児の集まりと言われてるvees。そんな異名をつけられても反論できない。
「時にA。お前、自己紹介をしろ」
コース料理がずらりと並ぶテーブルの前で、突然言われた言葉に私は料理に伸ばしかけていた手が止まる。
はて。自己紹介……
今更すぎて言葉も出ない私にvoxはもう一回同じ言葉を繰り返した
「え、と。今更すぎて……」
「今更も何も、そもそもお前が俺に情報を渡すことが基本的にないのが悪いだろう」
そうか……？と思い返してみれば確かに私はこの人に名前とサキュバスの悪魔だということくらいしかあかしてない。
でもしかし、それで今まで仕事に1mmも支障をきたしていないのだから良いのでは……？
そもそも、仕事以外の私にどうしてそんな興味なんか……
ん？"興味"？
「……お言葉ですがボス。それは私に興味があるということでしょうか」
違ったらとか考えてなかった
そんな軽い気持ちで言った言葉だったが
ボスは固まった
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コモ(=´∀｀)W(プロフ) - すごく面白いです!更新待ってます! (4月26日 18時) (
レス) @page26 id: e059f57a83 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - glicoさん» ありがとうございます🥲︎ (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - あいうえおさん» ありがとうございます🥲︎V軍団本当に個性豊かで見てて飽きないですよね笑 (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
glico - よき作品にあってしまった...!更新待ってます❗ (3月15日 21時) (レス) id: 2397b8754e (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 甘い声で話すVox...解像度高くてニヤニヤしちゃいます笑ハズビンホテル特にV軍団が大好きなのでこういう小説助かります☺️更新頑張ってください！ (3月2日 21時) (レス) @page23 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2024年2月15日 18時
