24：ディナー、ですか ページ24
「今日の夜開けておけ」
「……会食ですか」
「いいや。普通にdinnerだ」
「私とあなたがですか？」
「そうだが、何か？」
「...いい、え」
私...死ぬのか？
これが最後の晩餐になってしまうのか？
ただでさえエクスターミネーションが早まって皆平常に仕事をするのがやっとだと言うのに、目の前のボスはとても呑気な事だ。
私だって、今回のエクスターミネーションで死ぬ確率は0では無い
これを分かってて目の前のテレビさんは食事に誘ってきやがったのか。
「...考えてることが未だによく分からない」
私は知る必要はない...なぜなら私は彼の従順な契約者であり、使い捨ての社員。延いてはVeesの雑用係。
今日は明日発売の商品の在庫確認と...そうだ、セキュリティ系のものも在庫を増やしとかないと。
きっとエクスターミネーションでみんな何か気休めでもいいから、とうちにお買い求めするはずだ。
稼ぎ時、と言ってしまったら完全にVoxに染まってしまったような気がするのであえて言わないでおく。
「今日も生きてることに...乾杯」
一人でそう呟きながら、在庫室へと向かった。
「今日も一日地獄」
「それは良かった」
「！？...あ、ボスか」
仕事が終わり、Voxにより指定された場所で待っていたら、いつの間にかVoxは来ていたのか、驚かされてしまった。
いつもの仕事着ではなく、よそ行き用のスーツに身を包んでいた。
私は我に返る。
「oh、私……仕事着のまま来たんですけど大丈夫……ですか？これ」
「ああ。お前にとってはそれが最高級の服だろ」
余程自分の会社に自信をお持ちでないと出ない言葉だぞ...と自己肯定感の高さを分けて欲しくなりながら、店の中へ入る。
地獄でもこんな小洒落た店があるのだな
それが最初の感想だった。
今日の地獄はどこを歩いても混乱に身を包まれて感情の赴くまま暴れる人達しか居なかったのに、ここの人達は冷静にお酒を飲んで楽しんでいる。
「よく見たら……上級悪魔達ばかりじゃないですか」
見た事のある顔ぶれに思わず顔が引き攣る。
「ここはそういう奴ら御用達の店だからな。HAHA、まあ緊張するもんでもないだろ」
そういうことでは無いのだ……。
いや、別に
「ちょっと御手洗に...」
「ああ。早めに戻ってこいよ」
一回落ち着くためにトイレに行くことにした
きっと大丈夫...きっと鉢合わせなんか起きるはずない
『おや...？』
……おきました
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コモ(=´∀｀)W(プロフ) - すごく面白いです!更新待ってます! (4月26日 18時) (
レス) @page26 id: e059f57a83 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - glicoさん» ありがとうございます🥲︎ (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - あいうえおさん» ありがとうございます🥲︎V軍団本当に個性豊かで見てて飽きないですよね笑 (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
glico - よき作品にあってしまった...!更新待ってます❗ (3月15日 21時) (レス) id: 2397b8754e (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 甘い声で話すVox...解像度高くてニヤニヤしちゃいます笑ハズビンホテル特にV軍団が大好きなのでこういう小説助かります☺️更新頑張ってください！ (3月2日 21時) (レス) @page23 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2024年2月15日 18時
