11：エンジェル・ダスト ページ11
「失礼します」
ヴァルにああ言われてから三日後。
何とかボスに休日を(機嫌が良くて助かった)貰い、ヴァルから指定された部屋に向かった。
「待ってたぜBABY。腐れビッチ監督が風邪で寝込みやがったからよ。お前がいてくれて助かった」
スルスルと動きながらまとわりつくヴァルはボスとは違い、今日は機嫌が悪そうだった。
「しかし……私は映像関係に全くの無知ですよ？しかも
「
あぅ……あー……うーん。
ヴァルの要望に答えなければどうなるかは目に見えてるな、これ。
口止め料か。
そこの所はしっかり守ってくれそうだし、やるからにはやろう。
そこら辺に捨てられてあるカメラの説明書を拾って、とりあえず演者が来るまで読むことにした。
30分程読んでいると、部屋の扉が再び開いた。
「ヴァル、ヴァレンティノ。来たよ……って、
「あ、役者のエンジェル様ですね。今ヴァル様は用事で席を外されております……撮影が始まる前には戻ってくるそうですよ」
「あ……そう」
ヴァルからは事前に役者はエンジェルという名前で、ここの稼ぎ頭だと聞かされていた。
エンジェルは更衣室に入り衣装を着始める。
私は黙々と説明書を読み耽る。
両者の間の沈黙は、気にしないでおこう。
「ねえ。あんた誰？」
着替え……と言っても裸の上にコートを羽織るだけの更衣を終えてエンジェルは私の元へ歩み寄ってきた。
Ah、質問に答えてなかったのを思い出した。
「挨拶が送れました。今日限りですけど、監督のAです」
「女が監督なんて初めてだな……ヴァルの奴も一体何考えてんだか。あぁ、後。敬語とか堅苦しいからいいよ、別に」
なーるほど。
これは断る方が失礼だよね？
「分かったよ」
にしても、この人の行為をこれから間近で見て、撮って、指示を入れるのか……？私が？
何だかやっぱり私にはこういう仕事は向いてない。
「エンジェルBABY。ようやく来たか、おいお前ら位置につけ！さっさと始めんぞ！今日はスケジュールが詰まってんだからよ」
他の音響やメイク係の人が慌ただしく移動するのを見てやはり私には向いてないと実感した。
え、もう？撮影始めちゃうの。
心の準備が……まだ。
「よーい……action」
撮影の合図は始まった。
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コモ(=´∀｀)W(プロフ) - すごく面白いです!更新待ってます! (4月26日 18時) (
レス) @page26 id: e059f57a83 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - glicoさん» ありがとうございます🥲︎ (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - あいうえおさん» ありがとうございます🥲︎V軍団本当に個性豊かで見てて飽きないですよね笑 (3月16日 9時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
glico - よき作品にあってしまった...!更新待ってます❗ (3月15日 21時) (レス) id: 2397b8754e (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 甘い声で話すVox...解像度高くてニヤニヤしちゃいます笑ハズビンホテル特にV軍団が大好きなのでこういう小説助かります☺️更新頑張ってください！ (3月2日 21時) (レス) @page23 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2024年2月15日 18時
