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人気が無くなるほどの時間まで結局久しぶりの友人とたべってしまっていた。只今の時刻21時。
「今日は荷解き諦めるか〜」
工藤邸に到着しその重い玄関の扉を開ける。
お風呂直行して今日は即座に寝かせていただきますともと思っていた矢先の事だった。
「.....あれ?電気...」
何故か、靴を揃えて上体を起こすまで気づかなかったが
ついている筈のない電気がついている事に違和感を感じる。
恐る恐るあたりを見回していると、二階から何やらガタゴトと生活音が聞こえてくる。
「分かった!新一ね!」
さては、私の帰りを何処かで聞きつけて帰ってきたんだな、可愛いやつめ、と
私はゆっくりとその音がする部屋へと向かった。
「ふふふ、驚かしてやろう」
そろりそろりとその部屋まで辿り着き、扉を音を立てずにちょっとだけ開けた。
その狭い隙間から覗いてみればそこには、1人の男の後ろ姿が見える。
何やら洗濯済みの服を畳みながら棚に直しながら、充電器が挿された携帯の復活をまだかと気にしている。
暫くその様子をニヤニヤと笑みを浮かべながら観察していた。
(新一髪染めた?体格も大きくなってるし鍛えたのかな?てか学校良いの?その髪色。はっ!もしかして不良少年になったのか?!)
これはお仕置きが必要だ。背後から忍び寄りぐりぐりの刑を与えよう。
私は扉をゆっくり開き、忍足で彼の部屋へ足を一歩踏み入れる。
その瞬間、彼は気配を感じ取ったのか、服を畳んでいた手を止め、勢いよくこちらへ振り向いた。
「えっ....」
その顔を見た瞬間
思わず体が固まってしまった。見開いた目が乾燥するまで何も動かなかった。
「だ....れ、」
そこにいた新一じゃない私の知らない男も私と同様、驚いた様子だった。
「だ...誰よあなた!ここは...私の親戚の...!」
体が震えてきた。
まさか、泥棒とか言わないよね?
いや泥棒にしては、服を畳んで綺麗に収納してるのはおかしい。
「....親戚...?...キミはもしや...」
尋常じゃないほど震え、顔色が青ざめていく私を見て、彼は何故か心配そうに、ゆっくりと近づいてくる。
「大丈夫ですか?
落ち着いてください、僕は怪しいものじゃないです」
近づいてくる彼に更に恐怖心を抱き
私はその場で膝から崩れ落ちて涙ぐみながら自分でも耳を塞ぎたくなるほどの大きな声で叫んだ。
「きゃあぁぁぁあああ!!!助けてぇぇええ!!!」
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よんたん(プロフ) - 悠希さん» 有難うございます❤︎頑張れます🥹励みです🥹🍀 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - しまさん» 赤井しゃん...❤︎笑 有難うございます🥹 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - ダイアナさん» 嬉しい...有難うございます😭 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - アンさん» 頑張れます🍀ありがとうございます❤︎ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - さくら(ふぶきち)さん» ありがとうございます❤️ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんたん | 作成日時:2023年5月2日 1時