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.......気になっている?
その言葉に何故かピクっと肩が揺れるほど反応してしまった。
何故ですか?という顔をすれば
安室さんは言った。
「いや...まぁ、何度かお会いした事があるんですけど
頭もキレるし...大学院生にしては妙に貫禄がある
それに...何か赤の他人だとは思えなくて...」
徐々に何か深い意味が込められたような
冷ややかな笑みを浮かべていた。
「....そう...ですか...」
私はそんな彼に警戒心を抱く。
そして、蘭ちゃんがお手洗いから帰ってくるのに気がつくと、彼は席から離れる。
「変な事言ってすみません
Aさん、今度はまた是非ゆっくりとお話ししましょう」
「...そうですね」
にっこりと微笑みを向けてくる彼に
私もまた彼と同様の笑みを向けた。
安室透.......彼は危険な香りがする....
私はその彼への違和感の正体を、
もう既に見破っていた。
安室透、彼は私の敵だ。
あの人は、私の推理が正しければ...恐らく...
じゃなきゃ、顔見知りなだけで
あんなに昴さんの魅力を的確に押さえられる筈がない。
それに、昴さんを想像してあんなに意味深な笑みが浮かぶなんて....これはもう絶対そうだ。そうったらそうだ。
(くそぉ〜!安室透め!
あんなに容姿端麗な人が私の恋敵になるだなんて...)
私は安室さんをガルルルルと猛獣の目つきで睨んだ。
「どうしたの?Aちゃん?」
「蘭ちゃん....蘭ちゃんは良いよね...両思いで...敵無しじゃん....」
「え?!なんの話!?」
「新一も良かったね...こんなに可愛い子独り占めできて...くそ...なんかそう思ったら新一腹立ってきた...こんな可愛い女の子が一途に好きでいてくれてると言うのに...あいつはどこで何やってんだよ...絶対帰ってきたら一発殴ってやる...」
「Aちゃん...!?落ち着いて!帰ってきて〜!」
昴さんの魅力は男性をも虜にしてしまうらしい。
私はとんでもない人に初恋をしてしまったのね。
(何か勘違いされてしまったような気がする....)
と、安室さんが私を見て困ったように汗をかいていたなんて知る由もない。
(まぁ...良いか
面白い人だな、あの人...)
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よんたん(プロフ) - 悠希さん» 有難うございます❤︎頑張れます🥹励みです🥹🍀 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - しまさん» 赤井しゃん...❤︎笑 有難うございます🥹 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - ダイアナさん» 嬉しい...有難うございます😭 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - アンさん» 頑張れます🍀ありがとうございます❤︎ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - さくら(ふぶきち)さん» ありがとうございます❤️ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんたん | 作成日時:2023年5月2日 1時