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甘えてみた ページ26
豪さんに突然、抱きついてみる。
「A、」
弱々しくあたしの名前を呼ぶ恋人を無視して、
顔を深く埋める。
煙草の匂いが少しする。
きっと、外で吸っていたんだろう。
「煙草」
「ああ……嫌だった?」
「吸い過ぎないでください」
煙草のせいで病気になっても知らないんだから。
「どうした?」
「甘えたいです。豪さん、最近構ってくれないから」
「ごめん」
謝ってほしい訳じゃなくて。
構ってほしいだけなの。
もっと、もっとって。
欲しがっちゃダメ……?
「疲れました」
「お疲れ様」
「それだけですか」
あたしの頭を撫でていた手が止まる。
静かに引き離され、その手は滑らかに、
あたしの頬を滑る。
「何、それ以上もしてほしいの」
「欲張りですから」
「可愛い」
「もっと言ってください」
豪さん。
ずーっとあたしだけに可愛いって言ってね。
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作者名:アンドロメダ | 作成日時:2019年9月1日 22時