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第二十二話 ページ25

-Aside-

目を覚ますと天井が見えた



此処はどこ?


倉庫らしき建物


そうか睡眠ガスを嗅がされて…



頭がズキズキする



さっきのは夢?



「目が覚めたようだな」


『何が目的』


「お前に用はない」


『どういう意味』


「俺達が用があんのは中原中也だ」


『中也さんに?』


「つまり、お前はただの囮という訳だ」


『あんた達が中也さんに勝てる訳ないでしょ』


「黙れガキが」


頬に痛みを感じる


殴られたのか


久々だな


痛みを感じたのは



中也さんから貰ったリボンがない


普段は髪に結んでいる



髪につけていなくても必ず持ち歩いていた



あれはお守りのようなもの



それに大切な人から貰ったものだ




どうしよう…



旅館の部屋に落としたならいいけど



早く探したい



まずはこの状況をなんとかしなきゃ



『これ外してくれない?』


手と足の動きを封じている金具を指差す


「断る」


もう日が落ちちゃうよ



外してくれなくても外せるのだけど



もう少し付き合ってあげよう



第一、中也さんが此処に来るはずが無い



私が捕まってることに気づいてないかもしれない



気づいていたとしても



どうやって見つける



なんの手がかりも無いのに不可能だ



子供の私でもわかるよ




折角の旅行なのに



やらなきゃいけないのか



いっそ誰かが止めてくれればいいのに



辺りが暗くなった







金具の壊れる音


もう止められない



『さあ、相手してよ』


「お前異能力者か!」


何人かに取り囲まれる



周りから見れば完全に不利な状況




だけど数分後には息をしている者は私を残して誰一人いなかった

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作者名:凛霞 | 作成日時:2016年12月27日 0時

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