第二十話 ページ22
やっぱり最高だ
家とかホテルのお風呂とは違う
温泉って不思議だ
体の芯から温まる
気持ちいい
露天風呂もある
死ぬなら温泉の中がいい
なんて迷惑だな私
でも自分の好きなことをしている時
そんなときに死ねたら
幸せだなって
そう思えるはず
温泉から出た後、浴衣に着替える
まだ少し明るいし散歩でも行こうかな
暗くなる前に戻れば大丈夫
旅館の周りは竹林で
散歩にはとてもいい
いい空気を存分に吸っておこう
帰ったらまた仕事づくしでなかなかこんな所には来られない
そういえば首領が、休暇が終わったらまた沢山仕事をしてもらうと言っていた気がする
嫌だなあ…
中也さんから貰ったリボンを眺める
でもあの人と一緒なら
背後に気配を感じ、距離をとってから振り返る
『何か用ですか』
「ああ」
『用件は』
「少し付き合ってくれよ」
『は?』
しまったと思った
目の前の男に気を取られすぎて周りが全然見れてなかった
ざっと10人くらい
男2人に腕を掴まれて身動きが取れない
だけどこんなところで異能力を使うわけにはいかない
口元に何か布を押さえつけられて
意識が遠くなる
太陽が沈んでいく
私は何をしているんだろう
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作者名:凛霞 | 作成日時:2016年12月27日 0時