２日目 ページ13
私は飴村乱数？の部屋に連れて行かれた。
「それじゃ、オネーサン脱いで？」
はい？
「…何期待してるのー？ 僕は上着を脱いでって
言ったんだよ？」
…と言うと飴村乱数？はクスクスと笑った。
私の今の顔は茹でたこになっているだろう。
「はーい！
手、挙げてねー！採寸するから！」
私は言われるまま手を挙げた。
その姿を見るとさっきのチャラチャラした印象は無かった。
その顔は、いったて真剣な顔で吸い込まれそうな、何か、大切な物を見ている顔と同じような顔だった。
………って 私も同じようなものか。
“大切なもの”
この想いがあるのならば
誰だって
強くなれる。
でも、その一方で強くなれない人もいる。
私は、強くなれない人の、その一部だ。
誰も…私のことなんて
分からない。
だか…r「オネーサン？」
急に明るい声が聞こえ、我に返った。
「…大丈夫？ さっきから暗い顔してたよ？」
………。
「…大丈夫です！」
「そーお？」
そう言うとまた視線を戻した。
やっぱり、
誰も分からない。
私のことなんて。
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作者名：あゆ | 作成日時：2018年10月18日 23時
