本当に本当に昔の話 ページ9
太宰side
ドゴッ
僕の頭は完全に地面に直撃した。
───と思っていたが。
「痛てて……死んでない。ちぇっ、失敗か」
何か、地面がゴツゴツしているというか…これは、布?
中也「手前ェ!」
僕の下敷きになっていたのはチビッ子。
嗚呼、僕はこいつに当たって助かったのか。それに、地面はよく見たら芝生だ。
「厭な所に落ちちゃったな……」
中也「早く退け、殺すぞ!」
スッ
僕は立ち上がって、土を払う。
「はあ、というか君……何で死なないわけ?僕あのビルから飛び降りたんだけど」
中也「俺があんなので死ぬわけねェだろ」
「まあ、僕も君と一緒に死ぬなんてご面倒だけどね」
─────
NOside
紅葉「と、云うわけじゃ」
鴎外「ふむ……抱えている問題はお互い同じなようだね」
本来、五大幹部会が開かれる場所で尾崎と森は茶会をしていた。
紅葉「本当に大丈夫なのか、あの二人」
鴎外「大丈夫さ。何れ裏社会に大きな影響を与える」
鴎外(そう云えば……)
『誕生日だからって調子に乗ってるんじゃない!?』
鴎外「教えたかな……」
紅葉「？」
─────
太宰side
「さっさと僕の視界から消えてよ、目が病気になる!」
中也「判ってるっつの!話しかけてくんな!」
ズカズカと帽子を手に持ったまま立ち去るチビッ子。
中也が完全に立ち去るのを見た後……
「はあ……」
“私”は顔の包帯を外して、外套も脱いだ。
「この頃は私も充分子供だったみたいだね」
相変わらず此の恰好には慣れないし……。
「まあ、過去を変えるも変えまいも私の勝手だから」
一年後に起きる、大災禍──横浜のすべての非合法組織を巻き込む超巨大抗争。
『龍頭抗争』で、私は凡てを終わらせる。
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楓(プロフ) - みきさん» ありがとうございます!受験が徐々に近づいて来ますが、マンツーマンで頑張りたいと思います! (2019年7月25日 21時) (
レス) id: 2075f0069f (このIDを非表示/違反報告)
みき - とっても面白いです!更新楽しみにしています。頑張って下さい(*´∇｀*) (2019年7月15日 22時) (レス) id: 359c6732d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オワタ・楓 | 作成日時：2019年2月3日 10時
