ダーリンとハニー (ページ20)

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「バラム先生次の授業魔暦…」

ウミは、バラムに頼みに行った。

「良いんだど…ダリ先生は？」

「ダリ先生は…」

ウミは考えた結果、静かに指ハートをした。そして片方はAの席を指差して。

バラムは察し、彼女の頭を撫でた。

★★★★★

保健室2人の空間で沈黙が渡る。
彼が言った先程の発言。

うん
いや別にいいんだけどさ。
好きだよって言ったら僕もみたいな返すんじゃないの？

こいつなんなの。毎日息を吐くように好き好き言うくせに、こんな重要な時に言わないの？

『なんか言う事あるよね』

「？ごめんね？」

『違う』

ニコニコしながら当たり前のように間違えてくる彼。ほんとに分かってないのか心配になる。

「何求めてるの」

『え？！わからないの？！』

「口に出してくれなきゃね〜」

『いや空気でさ！』

こいつ。分かってて言わないんだ！
なんのこと？みたいな顔して内心は私を遊んでるに違いない。

ゴン！
彼の頭をグーで殴った。

『早く行ってきたら？授業始まるんでしょ』

「うん、そうだねぇ」

そう言いながらも全く席を移動しない彼。
行動が読めない。

『早く行って___』
言葉の最中なのに。
冗談のように軽いキスが唇に触れ合う。
「今日の夜、続きする？」
顔が近くて、呼吸を止めてしまう。

そばにある枕をとって、顔を埋めた。
『好きにしていいよ』

そう言うと、彼はどんな顔をしていたか分からないが、私の頭にぽんっと手を置かれた。

Aは数秒間ぼーっとし、ベットにズドンと、もたれる。

これはもう仲直りでいいのか？
そう思うと彼女は足をバタつかせた。

♧♧♧♧

さて。事件も一件落着。
甘い夜を過ごしながら…。と思ったが、

『お世話になりました』

「え？」

玄関の前で土下座をする

『もうカレカノ生活は終わりです。』

「僕達カレカノだったんだ」

Aはしくしく、ある紙を出す。

『夫婦になろう』

きちんと用意されてある婚約届とはんこ。
ダリは直ぐに言葉を発した。

「僕が言われる側なのー？言いたかったんだけどなあ」
腰を曲げて、彼は彼女と視線を合わす。

『そんなのどうでもいいから早く！はんこ押してお父様怒ってるの！』

「どうしよっかなー」

『そんなのいいから！』

焦る彼女と冷静な彼
なら最後に質問しよう。
「僕でいいの？」

『ダリくんしかいないよ』
そう言うとダリは心底喜んだ。表情には出さずに。

愛が軽かったら
きっと何も変わらないだろうな。

以上。ダーリンとハニーでした。