僕の全てをチグリジア Part２ (ページ35)

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８２話ページ35

＿＿＿ただただ怒り狂う鬼を見て、その姿をとても恐れた

＿＿＿村人達は3匹のポケモン達が鬼から村を守ってくれたと考え、親しみを込めて彼らをともっこと呼び、丁寧に埋葬した

＿＿＿傷つき、悲しみに暮れた鬼はひとり、裏山の洞窟へと帰っていった

ゼイユ「オーガポン可哀想！ともっこ最悪！！」

ユキノシタさんが教えてくれた本当の歴史を聞いたゼイユは体をプルプルと震わせ、そう叫んだ

ゼイユ「伝わってる話と逆じゃん！出るとこ出てやるわ！」

ユキノシタ「こら、待ちなさい！口外したらためだって言うとろうに！」

ゼイユ「だって！！」

ユキノシタ「村の者は自分達の歴史を信じておる。ともっこさまを大事に思ってるのに突然それを嘘つき呼ばわりされたら··········？」

ゼイユ「···············ムカつく？」

ユキノシタ「··········そうだ

当時わしらのご先祖さま··········お麺職人も必死に真実をうったえたが··········相手にされず、異端者だと迫害されたそうだ」

ゼイユ「いよいよトサカにくるわね！」

ユキノシタ「だから、ご先祖さまは子孫を··········わしらを守るため、口をつぐみ、秘密裏に真実を伝えていくことにしたのだ」

ゼイユ「なるほどね···············

もしかしてこの話、スグは知ってるの？」

ユキノシタ「いいや？スグリはまだ教えていないが··········どうしてだい？」

ゼイユ「いや、あいつの鬼好き異常だし··········たまにあいつ··········オーガポンのこと知ったふうな顔でマウント取ってくるからさ」

ユキノシタ「よく分からんが··········あの子は繊細な子だから、何かを察していてもおかしくはない。スグリにもいずれわしから然るべき時にきちんと話す

今の話はくれぐれも、誰にも言ってはいけないよ」

ゼイユ「はぁい」

アオイ「分かりました」

『了解·············です··········』

と言っても、なんか嫌な予感ちゅうか、胸騒ぎがするんよな。それにさっきから何者かの気配を感じる

この気配がスグリじゃなければいいんやけど··········

ゼイユ「ねぇ··········ねぇってば！」

『ん！？な、なんや！？』

ゼイユ「さっきからボーっとして、どうしたの？」

『あぁ··········ごめん、ちょっと考え事してたわ』

ゼイユ「もう··········しっかりしてよね！」

『ごめんって！』

ユキノシタ「まあまあ、それよりさっきのお面だが··········額の宝石部分が少しかけていたようだ」