81話 ページ34
ユキノシタ「··········ゼイユにも伝えるときが来たようだな
本当の歴史は···················逆なんだ」
ゼイユ「逆··········?どういうこと!?」
ユキノシタ「鬼さま··········いや、”オーガポン"さまに会いなさったアオイさんとリジアくんにも聞いてもらおう
我が家で代々語り継がれてきた本当の歴史を··········
話せば少し長くなるんだが·············わしも父から教わった··········一族だけで口伝えてきた話だ。他の村の者に教えてはならない真実の話
決して口外してはいけないよ」
ゼイユ「うん、分かった··········」
アオイ「絶対に言いません」
『約束は守ります』
ユキノシタさんの神妙な趣に僕は咄嗟に唾を飲んだ。そして、ゆっくりと語られる話にゆっくりと耳をかたむけた
___はるか昔、キタカミの里に異国の地より男と鬼が迷いこんできた
___村の人々は自分達とは違う彼らの姿を恐れ··········男と鬼を自分達の村に近づけさせないようにしたそうだ
___男と鬼は村人達に歓迎されず、悲しんだが··········お互いがいれば幸せだったので、裏山の洞窟で慎ましく暮らし始めた
___ただひとり、あれらを不憫に思った村のお面職人は··········男と鬼の為、いくつもお面を作ってあげた
___男が異国より持ち込んだ宝石をあしらった光り輝く見事なお面
___お面をかぶれば素顔を隠し、村人と仲良くできる
___男と鬼はお麺職人の優しさにたいそう喜び、感謝したそうだ
___それからお面をかぶった男と鬼は村の祭りにこっそり来るようになった
___不思議な二人組のお面の見事さはたちまち評判になり、その噂はあっという間に遠くの国々まで知れ渡った
___世にも珍しい、輝くお面の噂を聞きつけたのであろうか··········数匹の欲深いポケモンがキタカミの里にやってきた
___ポケモン達は男と鬼の住処へと忍び込み··········大事にしまわれたお面を奪い取ろうとした
___偶然居合わせた男が何とかひとつだけお面を守り切ったが··········気から及ばず、残り3つのお面はポケモン達に奪われてしまった
___数刻後、鬼が洞窟へと戻ると··········そこには争った跡と碧のお面だけがあった
___鬼は男を探す為だろうか、碧のお面をかぶって村に下りた
___そして··········輝くお面をかかげて、喜んでいるポケモン達をやっつけた
___事情を知らない村人達は何が起こったか分からず··········
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作者名:ル二 | 作成日時:2024年2月17日 7時