僕の全てをチグリジア Part２ (ページ19)

今日:20 hit、昨日:30 hit、合計:1,931 hit

６６話ページ19

リジアside

ごめん、アオイ··········

僕はアオイを信じたい。信じたいけど、まだ少し怖いんや。だから、僕はまたひとつ嘘をつく

僕はもう大丈夫だと···············

でも、アオイは勘が鋭いからきっとバレてるよな。さっきから僕に不安そうな顔を俺に向けている

その顔を見るたびに俺は心を痛めた。さっきからされてるアオイからの質問にちょっとばかり反応が遅れ、そのせいで余計に疑われてしまっている

アオイ·····本当にすまん。でも、いつか全部話すから··········今は待っていてほしい

こんなのワガママなんは自分でも分かっとるから··········

そんな自分勝手な願いを心の中で呟きながら、僕は足を進ませた

しばらく歩く事数分、ゼイユを除いた俺達3人はともっこプラザにたどり着いた

『着いたで！アオイ！』

アオイ「これが看板ですか？」

スグリ「そ、そう。あ、俺·····内容知ってるから·········ど、どうぞ」

まだよそよそしい様子のスグリ、そんなに遠慮せぇへんでもええんやけどなぁと思いつつ、僕とアオイで看板を読む

＿＿＿むかしむかし、キタカミの里に恐ろしい鬼がおったそうな

＿＿＿鬼は村の裏山を根城にし、山へ入った人を脅かしておった

＿＿＿ある日、怒り狂った鬼が山より下りて村の者は恐れだが、偶然その居合わせたイイネイヌ様，マシマシラ様，そしてキチキギス様、3匹のポケモン達が命をかけて鬼を山へと追い返したそうな

＿＿＿勇気ある彼らを村人は親しみを込めてともっこと呼び、亡骸を丁寧に埋葬し、その上にともっこ像を建てた

スグリ「··········向こうの広場にともっこ像、建ってんだ。それよりもこの伝説·········鬼さまがかっこいいべ？」

アオイ「え、でも·····その鬼って村を襲ってたんだよね？それってかっこいいかな·····？」

スグリ「えー！だって鬼さまは仲間もいないのに1人で複数の敵を相手したのわやかっこいいべ！」

さっきまでモジモジしていたスグリが水を得た魚のように話す。その様子にアオイは少し驚いとる

スグリ「あ··········普通は怖いのか··········？でも、怖がらなくても平気。俺、小さい頃何度も1人で夜、山さ入ったけど、全然鬼さま会えなかったもん」

『そういや、スグリは昔っから鬼のこと好きやったなぁ。あん時は何度か心配で着いてったことあるし』

スグリ「大人らにわや怒られただけだったけどね」

『そうそう！懐かしいなぁー！』

６７話→←６５話