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63話 ページ16

毎日が地獄のように苦しいかった。生きてる心地が全くせず、死にたいと何度も思った


でも、僕にはそんなこと許されない。だって、僕は大事な兄さんを殺してしまったんやから······僕には生きる資格も死ぬ資格もない


そんな息苦しい日々の中、母さんが珍しく僕に近づいてきた



母「ユニア?お母さん、仕事で転勤することになったの」


『母さん?何言ってんの?僕·····ユニアやないよ?』



僕の名前はリジアであって、ユニアやない。そうを言うと母さんは不気味な笑みを浮かべた



母「何馬鹿なこと言ってるの?貴方はユニアなのよ?私の優秀で自慢の息子、そうでしょ?」



母さんにそう言われると、催眠術にでもかかったようにそうだったと無意識に思い込んだ。次第に虚無の感情が僕を支配し、自然と身体も感覚も麻痺していく。この時、僕はマリオネットのような存在と化した



『ごめんなさい、母さん·····』


母「分かってくれれば良いのよ。それより、貴方も着いてくるわよね?場所はキタカミの里って場所なんだけど······」


『うん。僕は母さんについて行くよ』


母「そう言うと思ったわ。早速準備しましょ」


『分かった·····』



少しずつ準備をして、1ヶ月後·····僕と母さんはキタカミの里へと引っ越した



__

____



『ここまでが僕がキタカミの里に来るまでの話なんやけど··········アオイ、大丈夫か?キツイならここまでにするけど?』


アオイ「い、いいえ·····大丈夫です········でも、覚悟はしてたんですけど、いざ聞いてみると·····こっちまで苦しくなっちゃって············」


『アオイ、あんたはホンマに優しいやつやな。僕·····そんなアオイがちょっとだけ羨ましかったんよ··········

勉強もできて、バトルも強くて·····友達もたくさんいるアオイが··········』


アオイ「そ、そんn·····!」


『分かってる·····アオイは優しいからそんなことないって言ってくれるのも··········本気で僕を心配してくれてることも··········

でも·····怖いんよ··········誰かが離れていくのが·····何かを失うのが怖いんよ····················』



僕は抑えてた感情が抑えきれんくなり、柄にもなく、アオイの前で泣いた。止めようとしても、どんどん溢れ、目の前は涙で見えんくなった


そんな僕にアオイは優しく声をかけてくれた



アオイ「大丈夫ですよ。もう無理しなくても、誰もあなたを責めたりなんてしません。だから、ありのままのリジアさんでいてください」

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作者名:ル二 | 作成日時:2024年2月17日 7時

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