僕の全てをチグリジア Part２ (ページ13)

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６０話ページ13

アオイ「リジアさん、私が怖いなら怖いままでいいです·········でも、これだけは忘れないでください·····私は絶対にリジアさんの味方ですから！」

味方＿＿＿僕はその言葉が1番嫌いだ

今まで僕の味方になってくれる奴らがいた、僕を信頼してるって言ってくれる奴らがいた。それなのにいつしか僕の周りには誰もいなくなった

あんなに僕を信じてくれるって言ってくれたのに········どんな事があってもそばにいてくれるって言ってくれたのに········

やから、今の僕には味方なんておらんし、その言葉自体が大嫌い

それやのに、アオイが言う味方という言葉は不思議と大丈夫な気がした。全く平気か？と聞かれるとそうやないけど、アオイならどんな事があっても寄り添ってくれる気がした

でも、まだ少し怖かった········本当に僕の味方でいてくれるんか、不安やった·····

『その言葉········ホンマに信じていいん···············？』

アオイ「もちろんです！それに私だけじゃないですよ。ゼイユさんとスグリくんもリジアさんの味方ですよ！

どんな事があっても、絶対に見捨てません！困った事があれば、私達が協力します！だって、私達はリジアさんの友達なんです！

それに私達にはリジアさんが”必要”なんです！！

だから·····

私達を信じてください！」

アオイのその言葉に息が詰まる程、心臓が揺さぶられた

誰かに”必要”だと、こんなにもはっきりと言われた事なんて·····今まで言われた事なかったから··········

ずっと欲しくて欲しくて········でも、誰もくれなくて··········次第に望んでいた事も忘れてた言葉をどうしてアオイは、いとも簡単にくれるんだろう········

出会ったばかりで、僕の事を何も知らないはずのアオイが········

『ありがとう··········少しだけ、僕の話聞いてくれん？もう聞いたかもしれへんけど·····』

アオイ「はい·····聞かせてください········！リジアさんの事·····たくさん聞かせてください······！」

こんなふうに誰かが僕を受け入れてくれるのも久しぶりや

今までずっと僕を蝕んでいた感情がスっと消えていく。自分を責めて、どうしてこんなことも出来ないんやって思い続けてきたのに、アオイの言葉ひとつでなんかどうでも良く感じた

アオイがそう言ってくれるならいいんだって、そうな風に思えてしまうんや

『ちょっと長くなるけど、それだけは堪忍な··········』

僕は覚悟を決めて、過去の話をする事にした