35話 ページ36
海斗side
なんだって俺が行かねぇといけねぇんだ
大体来ねぇ方が悪いだろ
神社まで少し傾斜がある道を登り弓道場へと赴く
海「おい!いつまでやって─」
中に入ると奴・・・Aは弓を引いている最中だった
その眼は何時になく真剣で何時もはおちゃらけている眼が射抜くような眼で思わず息を呑んだ
(流石に邪魔しちゃ悪いな…)
ジッと見ているとゆっくりだが次々と弓を引いていく
丁度、雲に隠れた満月が出てキラキラと輝く
月の光を受けた金髪がさらさらと風に揺れ光る
海「綺麗だ…」
思わず呟いたその言葉で顔を赤らめた
海「何言ってんだ!?俺!?」
「えっ…?」
矢を引いていたあいつは俺の大声に驚き集中を切らし、矢は的ではなく安土に中った
海「わ、悪い…」
「いいよ、気にしてない」
振り向いたあいつはいつもと様子が違っていた
「もしかしてご飯?」
海「お、おう」
「あーごめん呼びに来てくれたんだ。
ありがとう」
海「片付け…手伝うから早くしろ」
「りょーかい」
俺が矢取りを的をしていると何時もはド真ん中に中っているAの矢が中っておらず左や右に逸れているのに気がついた
それだけならいいもののあと少しで安土の近くになりそうなものばかりだ
海「…?」
あいつがド真ん中に中らず、端っこにしか中っていないのは初めて見た
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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas
作成日時:2018年12月22日 21時