【呪術廻戦】霆と呪いのハムレット【夏油傑】

第29話 ねぼすけな弟 ページ31

結局あれから


真琴は寝入ってしまい、私もその日は随分と早く就寝した。

今日は土曜日なのでゆっくりしていてもいいがなるべく早く家に帰すべきだろう。

隣で寝息を立てる真琴の頭を撫でると気持ち良さそうに笑いまた眠る。



「朝食の準備しないと…」



とは言っても最近は一人分を作る事しかしていない。


それに、何よりも真琴はよく食べる。
動くようになって沢山食べるようになったのだろう。



知らぬ間に成長している弟に嬉しさ半分寂しさ半分である。



「洋食にしたら喜ぶかしら」



家では専ら和食だろうから。

部屋の小さなキッチンに立ちパンをレンジに入れてフライパンには卵を落とすと


ジュッと音を立てた。



「んむ…」



匂いにつられて起きてきた真琴の寝癖を直すように撫でてやる。



「おはよう真琴」

「おはよぉねぇちゃ…ん」

「ほら、ちゃんとお目目開けなさい」

「ん〜……」

「まだ寝る？」

「起き、る…」

「そう？いい子ね」



テーブルに食パンの上に目玉焼きを乗せた皿を置いてやると行儀良く座り、頂きますと手を合わせた。



「美味しい？」

「おいしい！」



こんなに平和な朝は久しぶりで美味しそうに食べる真琴を見て私も朝食を食べた。

第30話 私にとって嫌なこと→←第28話 穏やかな家族の時間

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す