第22話 襲う呪霊、泣く弟 ページ24
外は澱んでいて早々に帳が下ろされた。
「『外郭』
呪霊は一級
他にも多数呪霊の姿あり。程度は二級から三級数は10〜30
生存者は………五名確認」
「何体か祓わないでくれよ。後で取り込む」
「気が向いたら考えとく」
「…ごめん、私、弟捜しに行くわ」
「おまっ」
雷で浮き上がり宙を蹴る。
弟のいる場所はもうわかった。
早く助けに行かなければ、弟が狙われる。
校舎はそこまで広くなくて弟は校内の二階にいるようで捜すのに苦労は無かった。
「真琴!」
「ねぇちゃん!!」
鏡を割り廊下を駆け抜ける。途中で数体の呪霊を祓ったが一級は見当たらなかった。
階段の陰に隠れていた真琴を呼び掛けるとすぐ様駆け寄り抱き着いてきたので抱き締めてやればぐしゃぐしゃの顔をさらにぐしゃぐしゃにして泣いた。
「ごめんね怖かったでしょう?でも、もう大丈夫よ、姉ちゃんが居るからね」
「うわあぁん、姉ちゃん!!」
「よしよし、ちゃんと御守り持ってたのね」
「ゔん!」
弟たち3人に持たせている御守りはある程度の呪霊ならば雷で弾き飛ばす呪力を込めていた。
『雷霆呪術 奏雷』
呪力に対してのみ発動する身を守る呪術で触れられそうになった場合、雷を弾き飛ばし呪霊を祓う力がある。それは私自身の強さと比例する為弱ければ役には立たない。
弟達に持たせているのはそれだ。
本当に危機を感じた時にのみ発動する為万が一の時に備えていつも持ち歩かせている。
「いい子ね」
「ん゛!」
「じゃあ、手早く済ませようか」
「タベモノヨゴゼェェェェェ!!!!!」
私の後ろに居た呪霊が放った呪力を真琴を抱き上げ避ける。
パシンと腰に下げていた鞭を鳴らし呪霊を呪力を込めた鞭で首を落とした。
「ア゛ァァァァ!!!!!」
最も首とも言いきれないがそれは割合する。
呻き声とも断末魔とも言える声が響き軈て呪霊は消失した。
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卯月@スイ(プロフ) - ナッツさん» コメントありがとうございます!!がんばりますね! (2021年1月20日 7時) (レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ニヤニヤしながら見てしまいました(^^)更新楽しみにしていますっ! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 528660073f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas
作成日時:2021年1月14日 15時