兎に拾われた少女【ヒプノシスマイク】

名前で呼ぶのは ページ9

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銃「いい加減にしろ！左馬刻！」



部屋に隠れ扉から様子を見るように怯えた様子のAは少しも動く気配がない


銃「…恐らくAは前の家で虐.待されてたんだ」


詳しくは聴いていないが確定だろう
痛々しい傷が物語っている

盛大に舌打ちした左馬刻はAの元によると


左「ガキ、悪かったな
俺様は碧棺左馬刻だ、様付けて呼べよ」


Aは曖昧に笑うだけでまた「白うさぎ」と呼んだ


左「左馬刻だ！」


「白うさぎじゃないの？」


左「うさぎならそこにいんだろ？」


俺を指さしながら言うものだから怒鳴り合いになりかけるとAはまた怯えて隠れてしまった


理「小官は毒島メイソン理鶯という
理鶯と呼んでくれ」


「りー？」


理「そうだ、呼びやすい様に呼んでくれて構わない」


「りー、よろしくね」


キュッと抱き着いたAを簡単に抱きかかえてソファに下ろした理鶯は流石としか言い様がない



銃「Aの事で相談がある」


ダイニングテーブルの椅子に座らせた左馬刻に珈琲を出し早速本題に入る
今回左馬刻と理鶯を呼んだ本題だ
最も頼み事があるのは左馬刻にで理鶯には紹介という形だが


左「あ？そのためだけに呼び出したんじゃねぇよな？」


銃「アイツの情報が全くと言っていいほど出てこないんだ。裏からも調べて欲しい」


理鶯の膝の上に収まりのんびり寝息を立てているAを見て内心、理鶯羨ましいなと思う
俺はまだあそこまで甘えられた事ないぞ



左「気が向いたら調べてやる」


タバコを吹かして満足気にAの頭を撫でて帰った左馬刻と申し訳なさそうにAをソファに寝かせ理鶯が帰っていった


それから15分後Aは起きた


「…んぅ、りーと白うさぎは？」



眠そうに目を擦りながらキョロキョロと二人を探すが帰っている事に気が付いていない


銃「今し方帰りましたよ、あぁ、ほら寝癖がついてます」


少し残念そうな顔をしたあと寝癖がついていた前髪を梳かしてやると気持ち良さそうに笑った


「ん〜ありがとう〜じゅーとぉ」



Aが名前で呼ぶのは俺だけか
そう思えば羨ましいなどという感情は消え失せた





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