【ヒプマイ】3年前、俺の前から消えた女【碧棺左馬刻】

沢山の人に支えられて生きて来た ページ46

結婚式は本当に幸せだった
私と左馬刻の知り合いを沢山呼んだ


神「Aさん、左馬刻くん結婚おめでとう」


漸く話せたんだねと先生は穏やかに笑った


「ありがとうございます」


独「Aさん本当におめでとうございます…ほら、一二三もちゃんと言えよ」


一「お、おめでとう…ございます」


スーツを着ないで来た訳ではなく独歩さんに脱がされた彼は怯えつつお祝いの言葉を述べた


乱「さっまとき〜！どぉ？僕の見立ては！」


乱数には式場の飾りなどをお願いした


左「最高だ、サンキュな乱数」


乱「ふふっーん！」


スキップしながら乱数は笑った


夢「こら乱数。お二人にお祝いの言葉を述べなさい」


乱「おめでとー！」


夢「おめでとうございますAさん」


帝「おめでとう！A！」


「ありがとうございます」


神「飴村くんこういう場ではキチンとした言葉遣いで話なさい」


乱「ゲッ…ジジイがいる」


魔天狼とFlingPosseのメンバー達はリーダーが喧嘩を始めたのを見て肩を竦めリーダー達を何とか諌めた


銃「おめでとうございますAさん、左馬刻
真逆お二人が結ばれるとは思いもよりませんでした」


左「おーおー、そりゃどういう意味だ」


啀み合う二人の横からヒョコッと顔を覗かせた理鶯さんが「ありがとう、小官はとても嬉しく思っている」とうっすら笑いながら祝辞の言葉を言う


その後も山田家が来て危うく喧嘩になりかけたがなんとか収めることが出来た


猛さんとバージンロードを歩いた時彼は泣いた
昔から涙脆い人だったけれどいつもより長く長く涙を流した


猛さんはアンタのその笑顔が見たかったと言った


千景は私を見て本当に嬉しそうに笑い泣いた
千景の涙を見たのは初めてだった
自分の弱い所を見せたがらない彼女は泣き言も弱音も何も言わなかった

千景は幸せになれと言った


私は色々な人に支えられて生きて来た


寂雷先生、独歩さん、一二三さん、乱数、幻太郎さん、帝統くん、銃兎さん、理鶯さん、一郎くん、二郎くん、三郎くん


彼等には頭が上がらない


私たちの可愛い子供達
彼らのお陰でどんな時でも明るくいられた



そして、左馬刻
彼には迷惑を沢山かけた
それでも愛してくれていた、忘れないでいてくれた
それだけで幸せだ


結婚式の夜


左「A」


左馬刻が差し出したのは10年前に預けたロケットペンダントのネックレスだった


左「ずっと返しそびれてたからよ」


「そうね…」

私はまた首からそれを下げた
懐かしい重みが両親が結婚を祝福してくれているようだった


そして、私達はまたキスを交わした

プールに行きたい→←彼女を幸せに出来るのは

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す