【ヒプマイ】3年前、俺の前から消えた女【碧棺左馬刻】

事務所 ページ20

私が連れて行かれたのは恐らく左馬刻の事務所だ
逃げ道は無い
それに頼みの綱である運転手？の人もさっさと仕事に戻った


私と左馬刻は二人っきり
テーブルを挟みそれぞれソファに座っている状態だ



左「お前、なんで急に消えた」



煙草を吸いながら彼はそう言った



「キミには関係無い」



左「あのガキ共はなんだ」



「私の子供達」



左「…浮気してやがったのか」



哀しそうに捨てられた目で私を見てくる左馬刻に胸を締め付けられる。
それでも真実を話す訳にはいかないのだ




「そうよ」



ごめんなさい左馬刻



左「…ッなんでだよ！！」



「そうやってすぐ怒鳴り散らす所が大嫌いだったの
キミの行動には知性が感じられない
正直、一緒に居て苦痛だったわ
何も言わず消えた事は謝罪するわごめんなさいね
でも別れてくれって言ったって聞いてくれないでしょう？」



左「当たり前だろ！
愛する女に振られなきゃいけねぇんだ！」



「その絶対的自信が嫌いなの」





左馬刻は食ってかかるが私はそれを暴言として返す





左「…」




「もう帰るわ」




左「おい、待てよ！！」





「もう私に関わらないで」





ﾊﾞﾀﾝ





私はその場から走り去った
時々左馬刻の部下が私を驚いたように見るがそれすら今の私には煩わしかった






「はぁ、はぁ…今日は厄日かな
今度、お祓い行こうかな…」






今日は一郎くんが迎えに行ってくれると言ってくれたので新しい服を見繕おうと思ってたのに…今日はもう駄目だな







早く帰って双子に会おう







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