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突拍子もない私の話を机に置いていた紅茶を啜りながら優雅に耳に入れるグルッペンさん。
私がひとしきり話し、会話が止まるとグルッペンさんは飲んでいたティーカップを置き身体を震わせる。
まずい、怒らせたか？なにか気に触った？
などと不安に駆られていると、突然前のめにりなり私の両肩を掴んではゆさゆさと揺らした。
gr「なんだその面白い話は！
もっと聞かせろ！えーと、Aだ！貴様が来た世界はどんな所なのだ！？戦争はするのか！？
軍事は！？歴史は！？武器は何を！？仕組みは！？」
子供のように目を輝かせ私の言葉に耳を傾ける彼。
てか、信じてくれるんだな。
ちょっと安心したような気持ちになり話をしようとした瞬間。後ろの大きな扉がバンっと音を立て勢いよく開かれる。
「おまっ！グルッペン！！ええ加減にせぇ！
侵入者を大将の部屋に招き入れる奴がどこにおんねん！
勘弁してくれマジで……」
肩で息をする彼、こちらも美形。
スラッと通った鼻筋にきっちり固められた七三分けの黒髪。がっしりした体で首元にはそれほど寒くないのに赤いマフラーが巻かれていた。
そんな彼は即座に私に視線を移しギロりと睨みつける。美人が怒ると怖いって言うけどまじでその通りだな。こわ。
「とにかくコイツは尋問室に連れてくで
楽しい話はその後や」
美人な顔からは想像できない怖い言葉をかけられ、尋問…と項垂れる。痛いことされるのだろうか、手の爪剥がすとか…。
さっき少し安心したのはどこへやら、馬鹿みたいな気持ちはすぐに恐怖へと変わる。
私がつけている手枷に鎖のようなものを取り付けそれを引っ張りあげる美人。
ここまでくるともう頭も冷静になってきて、なんだこのS M状態はと変なことも思ったりする。
gr「すまない、だがトントン！こいつはそんな器用なことが出来る人間ではないと俺は思う」
「それは俺も思うかな。顔色を見てる限りどうも嘘をついているようには見えない。
尋問するにしても女性だし手荒な真似はやめてあげなよ」
と、グルッペンさんと黒髪イケメンはトントンという私を引っ張りあげる美人に訴えかけてくれる。
何秒か私を見つめた後トントンさんはまた深くため息をつき、強く引いていた鎖の手をゆるめる。
tn「もうええわ…お前ら甘すぎ
どこの馬の骨かも分からんような女信じて
前にそれでハニトラかかった誰かさん忘れたんかほんま、」
頭を抱え項垂れる美人。それも絵になる。
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作者名：おにく。 | 作成日時：2020年9月18日 3時
