検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:106,089 hit

その9 庇護欲 ページ10





数週間後。教室で同級生との駄弁、及び青春に花を咲かせていたところ、またもや担任がハイテンションで入って来た。


「A〜っ!朗報だよ!」

『げ、嫌な予感…』

「君に任務の依頼だ!」

『ほらぁやっぱりぃ』

「諦めろ」

「悟の朗報が朗報だった事ないだろ」

「しゃけしゃけ」


何でも、″隠″ に特化した呪霊が居るらしく、何人もの術師が向かったけどどれも消息不明。もしくは本体を叩くまでに時間が掛かってしまい、満身創痍で撤退を繰り返しているらしい。どういう状況なんだろそれ…


「Aの術式なら、索敵範囲広いし優秀だから何とかできるかなって思ってさ。あ、憂太も一緒ね」

「え、僕もですか?」

「うん。Aも呪具を使って祓ってるし、呪力の流し方とか上手だから見て学びな」

『そんな褒めても私の気分が上がるわけじゃないからね…はぁ。行くか。憂太、10分後に門の前ね』

「あ、うん!」


_______________


校門前に着くと、憂太がもう来ていた。なんだかソワソワしてるけど大丈夫かな。トイレかな。てか、そんなに時間経ってないはずだけど…


『ごめんね。待たせた?』

「まさか!僕もついさっき着いたんだ」

『そう?なら良かった…で、なんでそんな挙動不審なの?トイレなら行ってきていいよ?』

「え!?ち、違うよ!ただ、ちょっと心配事が…」

『心配事…?あ、こないだの時みたいになるかもってこと?』

「それもあるけど……Aさんを守れるかなって」


私を……守る?え、なんで???
あ、この間私の事弱々しいって言ってたし、そこから私を守らないとっていう気持ちになってるのかな。
でも私、そんなに守られなきゃいけない訳じゃないんだけど…コッチに来て長いし、何より任務もそれなりにはこなしてる。


『どうしてそんなこと思ったの…?』

「庇護欲、かな。Aさんは僕に守られるのは嫌だった?」

『え?』

「僕は君を守りたいと思った……Aさんは、嫌?」

『い、えと……嫌、じゃないけど…でも、』

「良かった……あ、車来てる!行こっか!」

『え、あ、憂太!?』


子犬のような顔をして聞いて、少し余裕そうな笑みを浮かべて聞き直して、花が咲いたように笑って安心して。
そこから私の手を引いて走り出す憂太。

彼は私を揶揄っているのだろうか。

その10 廃病院にて→←その8 とある説



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (349 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1062人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太 , 0巻軸   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

駆凪 - すごく面白いです!!頑張ってください。更新楽しみにしています!! (2022年9月6日 14時) (レス) @page15 id: a1142e8383 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル - 更新頑張ってください! (2022年3月3日 15時) (レス) @page14 id: 5e9880aea0 (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - すずもりさん» ありがとうございます!励まされますとても! (2022年1月16日 21時) (レス) id: af5db7d0f8 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - めっちゃ面白いです!ドSな乙骨先輩いいですよね〜(笑)更新頑張ってください! (2022年1月16日 20時) (レス) @page9 id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - ソナさん» 需要に合って何よりです!ありがとうございます! (2022年1月16日 10時) (レス) id: af5db7d0f8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:yasaiblk | 作成日時:2022年1月15日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。