八尺様 1 ページ3
《中也side》
『見ちゃいけないモノ?』
八『…うん、本当はあまり見ちゃいけないんだ』
八坂はそう言うと読書に戻ってしまう。
本当はもっと聞きたかったんだが、八坂が少し辛そうな顔をしていたのを見て追求する気が失せた。
俺はスマホを取り出すとゲームを始めた。
ちなみにそのゲームは荒野○動←
敵を倒した時だった。
太『ちゅうやーあ、もう帰宅時間だよ〜』
ドアに気怠げに立つ太宰の姿が有った。俺はゲームを止めるとバッグを肩に掛け、立ち上がる。読書に熱中している八坂に声を掛ける。
『八坂、また明日。じゃあな』
八『あ、うん。バイバイ。話しかけて呉れて、有難う』
そう言うと八坂はふわりと笑った。俺は『おう』と返事をし乍ら教室を出た。
昇降口から出て自分のアパートに帰る時だった。太宰が織田に会い、勝手に帰ってしまった。
あのクソ太宰、いつか潰す←
校門の壁にクレーターを作った後、俺は一人歩き出した。俺のアパートは意外にも郊外にある。俺が紅葉の姐さんに静かな所が良いと頼んだからだ。
『(帰ったらまず制服ハンガーにかけて…宿題してから夕飯だな)』
帰ってからすることを考え乍ら田舎道を歩く。
その時だった。
ぽ ぽぽ ぽぽぽ ぽ……
『(何だこの音?どっからしてやがる?)』
行成、濁音とも半濁音ともどちらにも取れる、其れも機械的な音じゃない人が発しているような音が聞こえた。
ふと遠くの生垣の上に白い帽子が動いているのが見えた。
『?』
帽子はそのまま横に移動し、生垣の切れ目まで来ると、一人の人間が見えた。女性の様だ。白っぽいワンピースを着ていた。
俺は何となく君がわるくなり、慌ててその場を後にした。
61人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大阪 - 更新ない…(泣) (2019年2月3日 14時) (レス) id: 513b666ef4 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 更新きたー♪ (2018年7月25日 13時) (レス) id: a4c1fe7640 (このIDを非表示/違反報告)
かな - いいですね!それ! (2018年6月7日 21時) (レス) id: a4c1fe7640 (このIDを非表示/違反報告)
山吹桜 - 太宰さんでガシャドクロ、谷崎君でくねくね又はけてけてが見たいです。 (2018年6月3日 21時) (レス) id: 6d19b82d66 (このIDを非表示/違反報告)
文学少女(プロフ) - ありがとうございます!今は忙しくて更新出来ませんが落ち着いたら一気に書きます! (2018年5月18日 20時) (レス) id: 2d20336b29 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:文学少女 | 作成日時:2018年4月21日 16時