狼少女【第五人格】 (ページ11)

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第十話ページ11

道『お前何してんの？…壁に頭突きかましてるとか…』←

ジ『黙って下さい、今邪念を抑えてるんです』←

☆ ☆ ☆

眼が覚めるとそこは赤の教会だった。

『さてと、探索するか～』←基本のんびり

ボクは足跡を失っても、リッスンが無くても大丈夫。

『ボクは狼、嗅覚はこの中じゃ群を抜いてる』

さっきのマッチング部屋でサバイバーは判明している。
傭兵、調香師、泥棒、庭師。

一番見つけ易いのは調香師かな？とっても良い香りするから。(黒無常さんは匂いが強くて苦手って言ってた)。

匂いを嗅いでいくとそこには暗号解読をしている調香師がいた。思わず舌舐めずりをしてしまう。

調『ッ、ハンター！！』

調香師は暗号解読をやめて走り出す。

『ふふっ、そうだよ！ボクは人狼、匂いで君達の居場所は筒抜けだ！』

そして得意な瞬発力で一瞬にして距離を詰める。そして爪で引っ掻いた。

そして負傷した調香師は香水を使い、後ろに移動しようとする。が、ボクは右脚を軸にし旋回、移動した調香師を殴る。

ダウンした調香師を近くのロケットチェアに括り付ける。

『そこでジッとしててね？あとお姉さんの香水の匂い、ボクは好きだよ』

そして他のサバイバーを探しに行く。

調『か、可愛い系男子…』←

☆ ☆ ☆

傭兵side

傭『ハァ…ハァ…』

なんだよ、何なんだよあの新ハンター！？

嗅覚に素早さ、リッパーの最高速度が通常とでも言うかのような異常な身体能力！

俺が籠手を使って逃げてもしつこい位に付いてくる、というか見逃さない。

しかもさっき…

傭『くっ！！』

籠手でダッシュし、それなりに遠くに行った瞬間、

ウォオオオオオオ～ン！！！

獣の咆哮？

『ゔっ！？』

そして襲う衝撃波。
体が動かない！

が、効果は短く、籠手で再びダッシュして撒いた。そして冒頭に戻る。

傭『(庭師も泥棒も調香師も…あっという間に捕まった。せめて俺だけでも逃げ切りたい…！)』

その時、

『あれぇ？残りは傭兵くんだけだよなぁ？何処行ったんだろ？』

傭『(～ッ！？)』

人狼！？さっきまで反対のゲートの前に居たはずじゃ！？
慌てて息をひそめる。

『ありゃ、道が二つに分かれてら。…どーれーにーしーよーうかな』

道を呑気に選ぶ声がする。

逃げるなら今しか無い！俺はそっとその場を離れようとしたーー…。

『…そこか』

ダンっ！！

傭『え……ッ』

音のした方を見る。其処には壁をジャンプして飛び越える人狼の姿があった。

『ーー見つけた』