第十一話 ページ13
「余計なお世話だ！痛くねーんだからほっとけよ！」
「ま、いいからいいから」
「ちょ、おい離せやオラ！！」
｢｢ま、いいからいいから｣」
マネージャーとおかん(久遠)に背中を押された雷市はベンチに座らされる
その足元に跪くように座ったAは雷市の左足のスパイクを脱がせ、タイツを膝前までたくし上げた。
その足を自分の太腿の上に乗せる
そしてゆっくりと足首を触り始めた
「ッ‥！テメェ‥」
雷市もこういうことに慣れていないのか頬が僅かに赤い
最初は周りも「ヒューヒュー！」とざわついていたが、あまりのAの真剣な表情に彼らもその様子を静かに見守るようになった
「‥‥ほら、ここ硬い」
薄く笑ったAは雷市の顔を見上げた
「‥‥だからなんだってんだよ。」
「筋肉はね、収縮作用で動いているの。疲労が溜まるとその作用が鈍くなって、縮んだまま伸びなくなる。
‥雷市くんの、あの時足の動きが変だったのはこのせいね。
雷市くん、足動かすばっかでマッサージしてないでしょ。」
うっ、と言葉を詰まらす雷市
きっと心当たりがあるのだろう
「まぁ、任せといて」
そう言って彼女が先程の小さな箱の蓋を開けた
中から取り出したのは針
「はぁ？！おいテメェ！それで何するつもりだよ？！」
「え？何って刺すの」
「刺すだとぉぉ？！？！」
「鍼灸よ。知らない？」
鍼灸と聞いて、みんながほっと胸を撫で下ろす
「本当は手でも効果はあるんだけど、こうやってピンポイントで刺激与えたい時は鍼を使うの。あ、安心して？私資格持ってるから。」
鍼灸の資格を持ってるなんて、彼女はマネージャーとしての仕事を広げるために取ったのだろうか？だとしたら彼女は相当な努力家だ。
普通のマネージャーなら資格まで取らないだろう
「こうやってツボを刺激して、人間の自然治癒力を高める。それが一番いい治し方だからね。」
彼女の綺麗な指が針を摘み、雷市の足に刺された
こちらから見ると痛々しいが、血は出ておらず、
むしろ刺されている彼はいつもより眉間の皺が寄っていない気がした
鍼灸はされたことないけどどんな感じなんだろうか？
「どう？雷市くん」
「すげぇ‥って！ゴホン、ん、まぁいいんじゃねーか？」
「可愛い男は嫌いじゃないわ、素直に気持ちいいって言ったら？」
「は、はァ！？全ッ然、気持ちよくねーし！！！てか痛てーわ！！さっさと外せやこの針！」
素直じゃない雷市が今日初めて可愛く見えたチームZ一同だった
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あかお2号(プロフ) - ペトリ皿さん» そんなこと言ってもらえてめちゃめちゃ嬉しいです✨これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2022年12月15日 23時) (
レス) id: 33c423dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
あかお2号(プロフ) - はーとさん» 私も興奮してますす！ありがとうございます！頑張ります！ (2022年12月15日 23時) (レス) id: 33c423dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
ペトリ皿(プロフ) - うわあああ、もう好きです....更新頑張って下さい！！ (2022年12月14日 21時) (レス) @page41 id: cbc38767b3 (このIDを非表示/違反報告)
はーと - うわぁ✨カイザー登場に今興奮してます！！続きがめちゃくちゃ楽しみです！これからも頑張って下さい！！！ (2022年12月11日 16時) (レス) id: 6a8efdd557 (このIDを非表示/違反報告)
あかお2号(プロフ) - しゅなさん» ありがとうございます〜！何とかギリギリ回収出来ました💧読者の方々が理解できる文面かが凄く不安でしたが頑張りました(´˘`＊)これからもよろしくお願い致します！ (2022年12月5日 20時) (レス) id: 33c423dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかお2号 | 作成日時：2022年11月18日 16時
